コレラの時代の愛/
ラス・マンチャス通信
やれAdobe CS5だ、Mac Book Proだ、iPhoneだと私的に仕事に欠かせない
モロモロの新製品発表が重なり過ぎだよ、死んじゃうぜ!(主に経済的な意味で)
ってな毎日を送っておりますが、フリータイムは粛々と読書。
読書、金かからない。サイコー。
これまた、装丁が(ry
装丁は「我が悲しき娼婦〜」と同じテイストっぽい。
マルケスはもうどうしたって「百年の孤独」の凄さにはおよばないけれど、
これはサーガ(年代記)っぽい側面がちょっとある分、面白かった。
マルケスの面白いものはすごく、「サーガ」って感じがする。。
そこに、凄くさりげなく(さりげなく?)幻想的なものが入ってくる。
全編通じて常に、南米の雨と土の匂いを感じるんだよね。
しかし、南米の文学を読むたびに思うが、歴史を知らなすぎるな。南米とか。
そもそも、ほぼ、習った記憶もない。
学校で習うの、古代文明と、植民地統治と、キューバ革命くらいじゃないの?
映画をみるといろいろ「へー」っておもうけど。
ゲバラすら映画がなきゃよく知らないよ。
知らないことが例えばヨーロッパや中国に比べて多すぎる。
有名らしい英雄とかの名前、ほぼ知らぬ。
内容はある女性を愛し続け、50年間待ち続けた男と、その女の話。
話は、要するにそれだけの話。
まあ、「百年の孤独」もある街とともに栄え、滅んだある一族の話だし、
サーガはあらすじを説明したところで何も伝わらないのよねw
人物も舞台も出来事も、凄くリアルな話のような、
凄く霧の向こうの遠い話のような不思議な印象を与えるところも特徴的。
しかし、関係を持った女性をいちいち克明に記録するって言うのは
よく聞く話だけど、男の人ってそういうなんかコレクター的欲求があるのかね。
「お前もか!」って反射的に思ったんだけど、
そんなに何度もそういう話を聞いてるのか、私は。
映画になってますね。映画でこの空気が何処まで伝わるのか、興味はある。
次。酒見賢一、恩田陸、畠中恵(敬称略)等々も受賞してて、
一口にファンタジーって言っても、間口広いなオイ!と思うものの、
まあ、そこそこアタリが多いのでそこそこ気にしているファンタジーノベル大賞。
今みたら今年度の審査員に井上ひさし氏が・・。合掌。
こちら、何回か知らないけど受賞作らしい。
予備知識なしで読んだけど、けっこうね、ダークファンタジー。
それも耽美的な方向じゃなく、気持ち悪い方向にダーク。・・うん、嫌いじゃない。w
全編でひとつの話ではあるんだけど、割合章ごとに話(エピソード)が終結する。
終結するというか、いろいろなものが回収されないままその章は終わったりするので
なんか尻切れとんぼっぽい感じがするんだけど、わざとだろうか。
わざとなんだろうな・・・。
こういう世界観、どっかで感じたことがある。・・ゲームか?
わからないけど、日常(それも小汚い方向のリアルな日常)に
異物がちょいちょい混じった世界。そういう小説でした。