10月 28 2014

映画耽溺(17)

2014年の終わりが見えてきました…。

早くない?そしてなんだかバタバタと忙しく、

遊んだり仕事してたりしてたら、また更新あいちゃった☆

っていういつもの状態です…。

けっこうたまっちゃったよ!今回、シリアスとハッピーの振り幅ひどいです!

まあ、どっちもすきだけどね!振り幅酷すぎて、この順番で見ると多分、酔います。

面白かった順!


●ガーディアン・オブ・ギャラクシー



アベンジャーズやら、マイソやら、X-MENやら、

正直マーベルには貢ぎ過ぎだって思ってるよ…。

ていうかね、本当マーベルにはいい加減にしてほしいんだよね、

1つのレーベルに市場(…市場?)を独占されるのって、

あんまり好ましくもないからさ。

でもさ…でもさ…、正直ここ最近のマーベル映画のクオリティ、

悔しいけど、すごいんだもの…。

で、これ。画像のセレクトでおわかりですね、感想は

「ロケットー!ロケット、お前最高だな!好きだ!モフらせてくれ!」

の一言です。凶悪なアライグマ…。なにそれ、「ぼのぼの」で見た。みたいな。


とまあ、ケモマニア的感想はさておき、この映画、

私のようなアラフォーのハートを打ち抜きまくる細かいエピソードやら

音楽セレクションもさることながら、まあ、相変わらずのキャラ描写の見事さ。

獣、植物、天然の筋肉、能天気なヒーロー、美しい暗殺者、

姉妹の確執、悪役の中間管理職っぽさ、偽親子、役人との友情、

コレクターさまの安定の気持ち悪さ、つか吹き矢のおっさん最強じゃねえ?

など語りどころの多さでダントツに面白かったです。

クソ…マーベルめ…(財布の紐を緩めながら)。





●悪童日記



ガーディアン〜からの振り幅よ…。

こちらはまた全然テイスト違いますけど。

これは本当に原作が好きでね。だからこれ単独で見たら

面白いかどうか…はわかんないんだけど。


(余談ですが不動のマイベスト3外国文学は「悪童日記」「100年の孤独」

「カラマーゾフの兄弟」です。わぁ、わかりやすい傾向!)


原作は終止すごく乾いた絶望に支配されてて、

一周廻って読み終わると謎の爽快感があるっていう

不思議な読後感のお話なのだけれど、(東欧っぽいというか、なんというか)

その空気感が映画で損なわれていないってことに感動した。

おもしろいから原作は是非読んでほしいなあ。難しくないし。

もうすこし原作の方が、ファンタジックなんだけれど、映画でも、

状況はただ苛酷で、絶望的で、そのなかで双子はただ

むきだしに純粋で、残酷で、明快で、まるで2頭の野生の犬のようで美しい。

(ビジュアルも美しいよ。美少年万歳。)

生きていくって残酷なことだ、でも美しいことだって思う映画。

あーあと、ばあちゃんすごく良かった。

映画見たら好きになったね、くそばばあ。





●アバウト・タイム ~愛おしい時間について~

ノーチェックだったんだけど、評判が良かったのと、

ラブ・アクチュアリーの監督なのと、私の結婚したいおじいちゃんNo1の

ビル・ナイおじさんが出てるって聞いて!



今回も、チャーミングな、ビル・ナイおじさんだよ!



今回も、ちょう素敵な、ビル・ナイおじさんだよ!

はー、結婚してほしい…。


こちらもまた悪童日記からの揺り戻しすごいんだけど、

この映画、いい人しか出てこない。で、文句なしのいい話。

タイムトラベルものなんだけど、異常な地に足ついた感。

SF感ゼロだけど、なんだろなー、心が洗われる安心感。

たしかに設定に『?』て部分はあるけど、SF感ゼロだし、

他に隙がないので、なんか許せちゃうっていう。

浄化されて昇天しちゃうかと思いましたよ。しまいにゃ。

一人の青年の、まあ恋愛映画なんだろうけど、

家族映画というか、父子映画でもあり、兄妹映画でもある。

ビル・ナイおじさんのみならず、出てくる人がみんなチャーミングっていう、

何だよこの安心感…。主役の男の子どっかで見たことあるなっておもったら、

ハリポタのビル・ウィーズリー兄ちゃんでしたね。

後述の『FRANK』にもでてたので、ガッツリ覚えた。

まあ、なんていうか人に大変すすめやすい、良い映画です。

面白いし、あーあと、レイチェル・マクアダムスのファッション可愛い。

この上着とワンピースとか↓






こっから加速するよ!溜めすぎた!



●ジュノ



そういや遅めの夏休みでシンガポールに行ってたんだけど、

その飛行機で見たんですね、これ。見逃してたんで。

エレン・ペイジの出世作。いや、おもしろかった!

オープニングとか、アニメーションなのね。かわいいし。

これもまた、登場人物がみんなキュート。

ジュノもつっぱってて、変な子にも見えるけど、

年相応に愛や人間を信じていて理想化している、そこがすごく良かった。

養子先の夫婦に理想を見るんだけど、でも現実はそんなに上手くいかない。

自分のことではなくて、そういうことで傷ついてしまう、

その気持ちを表現したところが見事だなと思った。

これは映画館で見ても良かったなー。面白かった。




●FRANK

へーファスベンダーが、かぶり物。ふーん、コメディかな?

くらいの予備知識で行ったら、やべえこれケガするやつだ!っていうのだった。。

非凡であるということ、平凡であるということ、非凡でありたいと思うこと、

平凡になり得ないということ、才能とは何だろうかとか、表現者的には

考えると危険なことを正面から見せてくるって意味で、気軽に見るとケガするやつだよ!

大変に、残酷なお話だと思いました。

終わり方も大変に残酷だと思いました。

あ、中身(ファスベンダー)ちゃんと最後出てきます。

繊細なファス。壊れたファス。歌うファス。が見れます。おいしい。



●シンプル・シモン



これもハッピー系、出てくる人みんなキュート系北欧映画。

主人公のアスペルガーの男の子はスカルスガルドさんちの弟くんです。かわいい。

お父さんはあれだ、マイソのヌーディスト博士だ。

お兄さんはあれです、メイジーの瞳の巨人。あともう一人俳優のお兄さんいます。

北欧特有のおされカワイイ色使いやらファブリックやら、アニメーションも。

目に嬉しい映画です。

主人公シモンの同僚のおかしな人たちも可愛い。

わたしはつくづく、おかしな人たちが好きですね。



●神様なんかくそくらえ



これは絶望系。すごい邦題だな…。東京国際映画祭でみたよ。

なぜならこちらで酷い男を演じているケイレブ・ランドリー・ジョーンズくんが

来日してたからね!見に行ってきました。

ビザンチウムで大変良かった子ですね。実物、素敵でした。


とそれはさておき、この映画のケイレブくん、大変汚い。(ホームレスだしな)

んで、酷いの。すんごい、酷いの。多分これ、純愛の映画だと思うんだけど、

それにしてもなんでそんな男好きなの…って思うくらいなの。

今回も(主に精神的に)概ね盛大に病んでおる。シックボーイの本領発揮です。

うん、…素敵。(私、男は酷ければ酷いほど好きっていう不治の病を患っている様子)

そんなわけなので、主人公の女の子がそれでも彼を愛しているっていう

そういうのはもう本当に良く、わかるのですよ。

しょうがないよねー。愛ってそういうものだよ、残念ながら。

当然彼女の愛は一切報われないけど、まあでも冷静に考えて愛が報われるって何よ、

どういう状態なら報われたっていえるのよとか、思うとね、

もうほんと、しょうがないよね。恋や愛は、病気だからね。

主役の女の子の半自伝と聞きましたが、膝つき合わせて、

酷い男を愛するってどういうことか語り合いたいわ。

主役の女の子もやや三白眼でね、可愛いです。実物も可愛かった。

ちょっと影がある感じでね。この先も女優さんやるのかなあ。



●ジゴロ・イン・ニューヨーク



安定のウディ・アレン。安定のジョン・タトゥーロ。危なげない。

あとひさしぶりにヴァネッサ・パラディ見た。

厳格なユダヤ教徒寡婦の彼女が、エロでもなんでもなく、

マッサージで触れられて、それで泣く所とかあるんだけどね、

いや…わかるよ、その気持ち。人には人が必要だよね。っていうね。

あとですね、X-MENのセイバートゥースやってた厳つい人

(リーヴ・シュレイバー)がですね、髪の毛くるくるさせて純情な感じで出てきます。

意外ににあう…よ、かわいらしい役。




●LUCY



今まであんまり思ったことないんだけど、

これ見て初めて、あれ?スカーレット・ヨハンソンて演技上手い?

(今まで下手だったという意味ではない、美しいこともあって、

画面が持ってしまうので、あまり彼女の演技そのものについて

これまで何か思ったことがないだけです。)って思った…。

リュック・ベッソンが撮りたいことを、撮りたいように撮っている(安定)ので

面白いかどうかって言うと微妙(おい)だけど、

いや、ドーピング前のおしっこ漏らしそうな怯えっぷりとか

ドーピング後の人外感強まって、目開いてるけど一切ここ見てない感じとか、

スカヨハ上手いなって思いましたよ…。

あとまあ、色々笑った。最後とか、口から光線出たもんな…。