映画耽溺(20)
最近がんばってブログ書いてる!
いえ…サボりすぎただけ、溜めすぎただけなんですけれども…ね…。
では1〜3月の残りを面白かった順でサクサクまとめときまーす!
●女神は二度微笑む
踊らないインディアン・サスペンス。
これも評判が良かったので、予備知識なしで鑑賞。
なんていうか正統的な映画だった。正しい映画の文法っていうか…。面白かった!
正統的な手法のミステリーが、インドのカルカタの喧噪の中で展開される面白さ。
ていうか、カルカタって地下鉄あるんだ!っていう驚き…。
インドの映画は女優さんがいつもすごく美人だと思います。毎度度肝抜かれるレベル。
あと、男優さんが個性的。今回も個性豊かですが、何が印象的かって、
殺し屋の不気味なおっさんが完全に森永卓郎氏にクリソツであることよ…。
●シェフ 三ツ星フードトラック始めました
飯テロ映画。でてくる料理でてくる料理、美味しそう。
あと、これは職人の映画だね。
何かをつくっている人にはたまらない映画ではないでしょうか。
監督・脚本・主演がアイアンマンの監督さんなのでか、キャストがやたら豪華。
スカヨハ、ダスティン・ホフマン、ロバート・ダウニー・Jrおじさんに至っては
でてくるだけで面白いおじさんです。
子役の男の子と、奥さん、ジョン・レグイザモ演じる相棒も最高。
コーンスターチの一件、気になるんだけど、男性の方誰かー!
●イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密
原題のあとに、謎のサブタイトルがつくのは邦題のお家芸ね…。
というわけで、動くベネディクト・カンバーバッジファンとしては見逃せないこれ。
正直に言うと、ベネさんのこういう社会性のあんまりない天才の演技は、
それこそお家芸の域なので、まあ、見慣れてるといえば見慣れてる。
実はこの映画で素晴らしかったのは、マシュー・グードと、マーク・ストロングです。
マシュー・グードの完璧なる賢いチャラ男と、マーク・ストロングの無駄な色気。
あと、暗号を解く鍵を見つけた時の一連のシークエンスの素晴らしいスピード感と、カタルシス。
青春!て感じです。学園青春ものでもないんだけど…w
●アメリカン・スナイパー
しんどい。久々のしんどい映画。また、それなりに面白いっていう…。
アメリカのマッチョ主義は本当に、本当にしんどいよ。嫌い。
兵士は悪じゃない。わかる。被害者なのもわかる。
自分を保つために、マッチョであることを肯定する。わかる。
ブラッドリー・クーパー演じる主人公はもちろん悪じゃない。わかる。
英雄?そうかもしれない。
だがな、アメリカ、お前のやったこれはもう、取り返しがつかない。全方位に。
そういう、どうしようもないモヤモヤばかりが残る、非常にしんどい映画。
Twitterで流れてきましたが、もう、この主人公が別の地平においては
ロケットの中の人だということで精神を保つ以外、術がない勢い。
●陽だまりハウスでマラソンを
ドイツ映画。おじいちゃんおばあちゃん天国。
おじいちゃんおばあちゃん映画っていうのも私的にはあまり外れがないイメージ。
やっぱりなんかよくわかんないけど、深みがあるんだよ、じいさんばあさんは。
どんな形であれ、そこまで生きてきたっていう歴史が醸し出す謎の貫禄。
この映画で一番面白かったのは、介護職員の女性に一人、
老人はすべからく自分の考える老人=死と孤独に怯える哀れな存在でなければならず、
そしてそんな哀れな存在に手を差し伸べる良き自分を自己のよりどころとしている
名付けて地獄の善意の人がいるのだけれど、この人の部屋にばばーん!と
アメリのポスターが貼ってあったところね。
なんつうパンチの効いた皮肉。いかにもドイツっぽい。
●はじまりのうた
キーラ・ナイトレイ&マーク・ラファロの音楽映画、かな。小品ですが良品。
まずキーラ・ナイトレイよかった。歌声も、ファッションも、よかった。
ボーイッシュでラフなファッションが多いんですが、キーラの少年ぽい感じとよくあっていました。
男がいなくなっても、才能に惚れ込んでくれるラファロと、お茶を入れてくれるナイスなデブがいる。
幸せじゃんか!
この男の方がアダム・マルーン5・レヴィーンです。
歌手の役なので仕方ないですが、超アダムです。
でもやっぱり、彼の声はいいよね。
あと、マーク・ラファロはなんだかもっさりしてるし、毛深いクマみたいだし、
顔(表情)も大概しょっぱいのに、なんであんなにカワイイんだ!
●余命90分の男
ロビン・ウィリアムズ主演です。そのためどうしてもフラットに見れない。
そんでまたこれ、死にまつわる映画ですからね…。
ロビンおじいちゃんの安定の芸で、もちろん所々ちゃんと面白いんです。
笑える。富士通の下りとか、笑わざるを得ない。
だけど、どうしても泣き笑いになっちゃう。
主人公はね、自殺しようとするんです。でも結果的には天命に従う。
終わったあとにね、ロビンはこの映画に出て、この役を演じて、
でもそれでも死んでしまったんだなあって思うと
やるせなくてメソメソしながら帰りましたね。
●ビック・アイズ
ひたすらクリストフ・ヴァルツが最高。
ザ・口から生まれてきた男ですが、芸術を商売にするには、
こういう手腕が必要だったこともまた確かなんでしょうね。
ティム・バートン監督なので、色使いとか美しいですが毒っぽさは抑えめ。
ヴァルツさまの最後の昔痛めた肩がぁぁぁ!のくだりとか最高でした。
●シェアハウス・ウィズ・バンパイア
ニュージーランド発の吸血鬼映画。吸血鬼っていうジャンルの懐の深さよ…。
コメディ…だと思います。ドキュメンタリー風でほとんど即興演技のようですが、
ちゃんと吸血鬼と人狼(ライカン)の対立の話や、
吸血鬼は招かれないと入れないとか、ふまえていたり、
過去のバンパイア映画がちょいちょい言及されてたり、
なんていうか謎の本気が感じられる。
あと登場人物にステューという人がいますが、この人がひたすら最高です。
ローテンション愛されキャラ。
今回は、これあかんかったわー、っていうのあんまりなかったですね。
まあ、私はあんまりどんな映画もつまんないって思わないんですけど!