4月 3 2015

映画耽溺(20)

最近がんばってブログ書いてる!

いえ…サボりすぎただけ、溜めすぎただけなんですけれども…ね…。

では1〜3月の残りを面白かった順でサクサクまとめときまーす!


女神は二度微笑む



踊らないインディアン・サスペンス。

これも評判が良かったので、予備知識なしで鑑賞。

なんていうか正統的な映画だった。正しい映画の文法っていうか…。面白かった!

正統的な手法のミステリーが、インドのカルカタの喧噪の中で展開される面白さ。

ていうか、カルカタって地下鉄あるんだ!っていう驚き…。

インドの映画は女優さんがいつもすごく美人だと思います。毎度度肝抜かれるレベル。

あと、男優さんが個性的。今回も個性豊かですが、何が印象的かって、

殺し屋の不気味なおっさんが完全に森永卓郎氏にクリソツであることよ…。


シェフ 三ツ星フードトラック始めました



飯テロ映画。でてくる料理でてくる料理、美味しそう。

あと、これは職人の映画だね。

何かをつくっている人にはたまらない映画ではないでしょうか。

監督・脚本・主演がアイアンマンの監督さんなのでか、キャストがやたら豪華。

スカヨハ、ダスティン・ホフマン、ロバート・ダウニー・Jrおじさんに至っては

でてくるだけで面白いおじさんです。

子役の男の子と、奥さん、ジョン・レグイザモ演じる相棒も最高。

コーンスターチの一件、気になるんだけど、男性の方誰かー!


イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密



原題のあとに、謎のサブタイトルがつくのは邦題のお家芸ね…。

というわけで、動くベネディクト・カンバーバッジファンとしては見逃せないこれ。

正直に言うと、ベネさんのこういう社会性のあんまりない天才の演技は、

それこそお家芸の域なので、まあ、見慣れてるといえば見慣れてる。

実はこの映画で素晴らしかったのは、マシュー・グードと、マーク・ストロングです。

マシュー・グードの完璧なる賢いチャラ男と、マーク・ストロングの無駄な色気。

あと、暗号を解く鍵を見つけた時の一連のシークエンスの素晴らしいスピード感と、カタルシス。

青春!て感じです。学園青春ものでもないんだけど…w


アメリカン・スナイパー



しんどい。久々のしんどい映画。また、それなりに面白いっていう…。

アメリカのマッチョ主義は本当に、本当にしんどいよ。嫌い。

兵士は悪じゃない。わかる。被害者なのもわかる。

自分を保つために、マッチョであることを肯定する。わかる。

ブラッドリー・クーパー演じる主人公はもちろん悪じゃない。わかる。

英雄?そうかもしれない。

だがな、アメリカ、お前のやったこれはもう、取り返しがつかない。全方位に。

そういう、どうしようもないモヤモヤばかりが残る、非常にしんどい映画。

Twitterで流れてきましたが、もう、この主人公が別の地平においては

ロケットの中の人だということで精神を保つ以外、術がない勢い。


陽だまりハウスでマラソンを



ドイツ映画。おじいちゃんおばあちゃん天国。

おじいちゃんおばあちゃん映画っていうのも私的にはあまり外れがないイメージ。

やっぱりなんかよくわかんないけど、深みがあるんだよ、じいさんばあさんは。

どんな形であれ、そこまで生きてきたっていう歴史が醸し出す謎の貫禄。

この映画で一番面白かったのは、介護職員の女性に一人、

老人はすべからく自分の考える老人=死と孤独に怯える哀れな存在でなければならず、

そしてそんな哀れな存在に手を差し伸べる良き自分を自己のよりどころとしている

名付けて地獄の善意の人がいるのだけれど、この人の部屋にばばーん!と

アメリのポスターが貼ってあったところね。

なんつうパンチの効いた皮肉。いかにもドイツっぽい。


はじまりのうた



キーラ・ナイトレイ&マーク・ラファロの音楽映画、かな。小品ですが良品。

まずキーラ・ナイトレイよかった。歌声も、ファッションも、よかった。

ボーイッシュでラフなファッションが多いんですが、キーラの少年ぽい感じとよくあっていました。

男がいなくなっても、才能に惚れ込んでくれるラファロと、お茶を入れてくれるナイスなデブがいる。

幸せじゃんか!

この男の方がアダム・マルーン5・レヴィーンです。

歌手の役なので仕方ないですが、超アダムです。

でもやっぱり、彼の声はいいよね。

あと、マーク・ラファロはなんだかもっさりしてるし、毛深いクマみたいだし、

顔(表情)も大概しょっぱいのに、なんであんなにカワイイんだ!


余命90分の男



ロビン・ウィリアムズ主演です。そのためどうしてもフラットに見れない。

そんでまたこれ、死にまつわる映画ですからね…。

ロビンおじいちゃんの安定の芸で、もちろん所々ちゃんと面白いんです。

笑える。富士通の下りとか、笑わざるを得ない。

だけど、どうしても泣き笑いになっちゃう。

主人公はね、自殺しようとするんです。でも結果的には天命に従う。

終わったあとにね、ロビンはこの映画に出て、この役を演じて、

でもそれでも死んでしまったんだなあって思うと

やるせなくてメソメソしながら帰りましたね。


ビック・アイズ



ひたすらクリストフ・ヴァルツが最高。

ザ・口から生まれてきた男ですが、芸術を商売にするには、

こういう手腕が必要だったこともまた確かなんでしょうね。

ティム・バートン監督なので、色使いとか美しいですが毒っぽさは抑えめ。

ヴァルツさまの最後の昔痛めた肩がぁぁぁ!のくだりとか最高でした。


シェアハウス・ウィズ・バンパイア



ニュージーランド発の吸血鬼映画。吸血鬼っていうジャンルの懐の深さよ…。

コメディ…だと思います。ドキュメンタリー風でほとんど即興演技のようですが、

ちゃんと吸血鬼と人狼(ライカン)の対立の話や、

吸血鬼は招かれないと入れないとか、ふまえていたり、

過去のバンパイア映画がちょいちょい言及されてたり、

なんていうか謎の本気が感じられる。

あと登場人物にステューという人がいますが、この人がひたすら最高です。

ローテンション愛されキャラ。


今回は、これあかんかったわー、っていうのあんまりなかったですね。

まあ、私はあんまりどんな映画もつまんないって思わないんですけど!


5月 2 2012

「ダークナイト」と「マイティ・ソー」をみたよ

GWの中日にこんにちは。思ったとおりあまり忙しくないです。

休みが明けたらどわどわとあれこれが動き出すのだとわかっていても

準備にもあまり熱が入りません。雨だし。


ここのところ怒濤のように映画を見ているのは、

TSUTAYAの旧作が100円になったせいです。ウマー。

というわけで今日はアメコミヒーローつながりで2本。


ダークナイト

ティム・バートンからクリストファー・ノーランにバトンタッチしたら、

タイトルから「バットマン」が消えたよ。

おかげでしばらく、バットマンだって気づかなかったよシリーズ(長)の中でも

ヒース・レジャーの急逝もあって、評価の高い2作目。

もうすぐ「ダークナイト・ライジング」も公開になりますしね。

あ、以下えげつなくネタバレですからね!


Xメンのレビューの時にも似たようなことを書いた気がしますが、

私はヒーローは苦悩してなんぼ派

(特にアメコミはな!アメリカはもうすこし苦悩しろ!おっと、話がそれた!)なので、

バットマンはその辺が評価されているのかなあと見ていて思いました。

ダークナイトがダークヒーロー的な何かを示しているように、

バットマンは非合法な影のヒーロー。「影の」ヒーローが「光の」ために働く。

光と影が表裏一体でしか存在できない、そういう事態に気づいて苦悩する。

光が強いほど闇は濃いんだぜ!ていうか一周回って一緒だ!つまり俺とお前は一緒だ!的な感じで

ジョーカーがウゼエ感じで絡んできて暴れるし、

まあでもそうなんだよねー、そうなんだけどさー、てか、それ言い出したらなんかもう、限界じゃね?

引退しちゃおっかなーぼくちん。ていう気持ちになったりする。

のに、あとを託そうと思った光の象徴たる熱血正義検事は

表裏一体を証明するかのようにダークサイドに落ちちゃうし、

(てか、ジョーカーに落とされるんだけど)

(パルパティーンにダークサイドに落とされるアナキンみたい)

(熱血で純粋ってなんでこうころりとダークサイドに落ちるのか)

(まるでオセロがひっくり返されるように、転がるように、まさに表裏一体)

バットマンも大変だな!っていう映画。


ティム・バートンの描く退廃的なゴッサムシティとはだいぶ違って、

こちらのゴッサムシティは非常に現実的なので、ましてジョーカーがひときわ浮いてる。

ジョーカーと言えば名優ジャック・ニコルソン先生がすごいのをやったので、

たしかに後釜は大変だろうねと思ったけど、これはたしかにヒース・レジャー、スゴイ。

看護婦姿なんてもう、アッパレですよ。なんだあのフリーキーな生き物。

しゃべる時になんかね、くちゃくちゃしてんの。唇とかなめるし。

いやーな感じよ。でなんかもうぐちゃぐちゃのメイクのためほぼ顔がわからないけど、

これがあの「ブロークバックマウンテン」の物悲しいおっさんか!と思うと、

もう佇まいからして違いすぎて、役者はすごいねえと素直に感心する。


あ、あと、眼鏡のゲイリー・オールドマンがおいしすぎて悶えた。


私はもう最初から歪みに歪めてくるティム・バートンワールドを

わりと偏愛しているので評価があまり公正ではないけれど、

クリストファー・ノーランはきわめて現実的なところを

少し歪ませることで違和感を与えるっていうのが上手いのだろうね。


次。

マイティ・ソー

こちらのヒーローは若干苦悩が少ないけどw、意外に画面で見るとソーがいい男だった。

あとなぜ浅野忠信かはわからないけど、スリーソルジャーズかわいい。

勇敢に戦うことこそ誉れっていうのは、ノルドの戦士の神話のままなのかな。


ていうかマーベルなのに、題材がノルドの神話だよ…。大丈夫なの、これ…。

コミック知らないけど、もうがっちり話のある登場人物ってやりにくくはないのかしら。

それで、これまたファンタジーマニアにはおなじみの、

(こっからちょっとマニアの滾る話っぽいのでよくわかんない人はWikipedia先生に聞いてね!)

オーディンとかミョルニルとかアスガルドとかヘイムダルとか

ヴァルハラ(でてこない)とかエインヘリヤル(でてこない)とか

スレイブニル(でてこない?)とかラグナロク(でてこない)とか、なにそれ漲る!

という名称がふんだんに出てくる上に主人公はトールことソーである。

んでロキがなんだか知らないけどトールの兄弟だよ!

裏切る…よねと思って見てたら、やっぱり裏切ったけど!漲る!


ていうかなんかもう、この流れだと全編ロキが可哀想でならないわけだが。

お父様に愛されたかっただけなのに!兄貴め!憎し!みたいな感じになっていて、

最後あれ、え?まさか、終わりじゃないよね?みたいな…。

あれでもう死んでたらちょっと、(神話の)ロキ好きとしては怒っていいところだな…ていう。


(ちなみに今コミック版のマイティ・ソーのWikiみてたら、ロキのところに

「最近女体化した」ってさりげなく書いてあって( д) ゚ ゚てなった。。

そりゃたしかに女性の形を取ることもある神様だからそういうこともあろうが。。)


あと、ナタリー・ポートマンでてるんですね。安定の美しさ。

よく見りゃオーディンはアンソニー・ホプキンスだし、無駄に豪華である。


まあ、映画のレビューか神話のレビューかわからなくなったけど

そういう事情でメインストリームのある物語を派生させているタイプのヒーローものだから

たぶん欠けている部分が多くて、これだけで一つのものとしての評価は難しいけど、

能天気に楽しめる感じではあります。2作目ありきなのでしょうね。

2作目でロキが女になってたらそれはそれで萌える。(というどうしようもない締め)


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5月 8 2010

アリス・イン・ワンダーランド
見てきました

ゴールデンウイークが終わると、7月中旬まで連休がないんだぜ・・。

今年のゴールデンウイークは天気がよく、毎日お出かけ日和でした。

で、川崎までいったよ。IMAXなんで都内にないの!?

昔は新宿の高島屋の上とか、お台場とかにあったよね?

あれは・・時代を先取りしすぎたね。今こそ!今こそIMAXほしいよ!


アリスインワンダーランド

で、これ見てきた。アリス・イン・ワンダーランド。


ティム・バートン監督は独特の評価をされている監督だと思うけど、

例に漏れず私も好きなんだよね。

主に絵づくりばかりで評価される(反論は認めますw)のは、

監督としては片手落ちなのかもしれないけれど、

まあ、映画はね・・世界を提出して視覚的に見せるものだから。

絵、超重要だもん。ポップで毒々しい。素敵。


アリスって原作読んだけど、案外覚えてないよ。

映画では積極的(?)に戦うけど、原作はただ見聞してるだけだったよね?

そのワンダーランドの世界観は、忠実に描かれてると思う。

アリスもちゃんと青いドレスだよ!

ディテールばかりを楽しんでしまって、話はほぼどうでもいいのが

いつものティム・バートンの映画って感じ。


原作読んでひたすら赤の女王が哀れだったことしか

覚えてないんだけど、映画でも哀れだった。かわいそう。

綺麗じゃなくて、愛してもらえない。

自業自得過ぎるとはいえ、かわいそうで、憎めない。

逆に白の女王が鼻につくというねw

お手手はいつも宙に浮いてますよ、的なw


3Dは吹き替えというのがウチの暗黙の了解のため、

アラン・リックマン芋虫のお声が堪能できなかったのが心残り。

さなぎを紡ぐ芋虫のお手手とかかわいらしすぎる。

あとチェシャ猫のふわふわっぷりも素敵すぎる。


・・・ほらね、ディテールばっかりきりがない感じになるでしょ?w

そういう映画ですw


冷静に考えると、ジョニー・デップさまがでてないと

非常にマニアックな映画な感じがします。ま、これもいつものことだけど!

ジョニデはすごいなあ。希有で特異な存在。いろんな意味で。