7月 25 2011

ハリーポッターと死の秘宝をみたよ〜その2

いやー、おわりましたね〜。見てきたよ。半年ぶりの続編です。

スネイプ先生と眼鏡坊主と愉快な仲間たち(違)

ハリーポッターと死の秘宝

これやっぱり、独立したひとつの映画として見るものじゃない気がする。無理。

原作本+これまでのハリポタ映画全ての前提の上にあるものなので、

それがどうなのよ?とかはもうあえて言わない。

でもこれはもう、こういう作品にしかならないよね、仕方ない。

特殊すぎる、シリーズ。


なんかもう、相変わらずいろいろ突っ込みどころが多すぎて何が何やらではありますが。

そこで今回はアレだ、キャラごと紹介にする。

ただのファンの興奮ですからね。長いよ!

そして当然のように脇役ばっかりだ!


pro. snape

●スネイプ先生(アラン・リックマン)

いやー…思ったよりガッツリ見せ場があったのでうれしいですよね。

出オチ(オチって言うなw)だし。相変わらずのナイスボイスだし。

基本鉄仮面で仕草で萌えさせる(親指!親指!)のは相変わらずですが

今回は記憶部分など結構表情てんこもり。

原作にはなかった(あった?)リリーの遺体とご対面シーン(涙)とか。

俺様にもうっすら微笑んだりしますよ!

あとねー、マクゴナガル先生とのタイマンシーンとか防御だけなんだよ。(多分)

でうまいこと流れ弾をカロー兄妹にあてる先生。(号泣)

きっと、ほんとはホグワーツ大好きっ子なんだよ、ああもう、結婚してくれ!


ネビル君

●ネビル(マシュー・ルイス)

まさかのスネイプ先生の次のフューチャーw

なんという成長っぷり!アニキ!もうアニキだよ!ネビルアニキ!

なんかシュッとしてるし!ロンよりなんぼかシュッとしてるし!

しゃべりもハキハキしてるし!

賢者の石の頃の鈍臭いぽっちゃりが何をどうしたらこうなった状態の確変ぷり。

あの子がこうなることを見越してのキャスティングだったのかしら。

そうだったらキャスティングスタッフすげえ。

原作通りと言えばそうなんだけど、いやー、頼りがいあるかんじになっちゃって、おばちゃん感涙。

映画オリジナルの展開で、ルーナにLoveだったけど、そーよねー。

そりゃそーだよねー。むしろ原作で一切この二人にラブい感じがなかったのが不思議。


ベラさま

●ベラさま(ヘレナ・ボナム=カーター)

ベラさまの可愛らしさは異常。

ベラマイオニーのときに中の人(ヘレナ)の実力が分かるぜ。

さすがティム・バートンの嫁。

それにしても、動きに落ち着きのない、ベラさま。

なにかっつーと高いところ(瓦礫とか、椅子とか)に登りたがるベラさま。ラブい。


ミネルバ

●マクゴナガル先生(マギー・スミス)

マクゴナガル先生のアップバージョンのポスタードコー。

かっこいい。迷うことなくハリーを守ろうとしたよね。

あと、優しく可愛らしい。あんな婆さんになりたい。

サマーウォーズ以来の婆さん萌え。


俺様

●俺様(レイフ・ファインズ)

怯えたり、荒ぶったり、はしゃいだり、触手(違)だしたり、忙しいな!

全体的におもしろキャラ感が否めないのは原作の頃からの伝統ですね。

ナギニたん可愛がりすぎてて、もう、こっちまでナギニたん可愛く見えてくる始末。



…やべえ、これ、このペースだとキリない。以下箇条書きで!



●ルーピン先生の結婚〜妊娠発覚〜子ども誕生までの女々しいかんじがばっさりカットよ!

不死鳥あたりからわかってたけど!

せっかくデビッド・シューリスというおいしい役者さんがやってるのにっ!

あの一連の流れは人外萌え的には重要すぎるエピソードなのに!


●フレッドの死の詳細も、パーシーとの和解もばっさりy

あと、チャーリーは存在しないことになってんの?しかたないけど!

ちなみに双子はゴブレットの時の長髪が最強すぎると思うの。


●ルシウスよれよれすぎだろw秘密の部屋の頃の美しいルシウスはどこにw

あ、丸腰だもんな!マルホイさんちは3人で1本しか杖がないんだぜ!


●ルーナたんはマジ天使。


●ジェームズはマジ空気。


●ハグリッドも空気。


●ダンブルドアの鬼畜プレイが冴え渡る。


●ハリーも結構鬼畜。ってかドS。だがそれがいい。


●ドラコはドM。だがそれがいい。


●モリーママが「ビッチ!」って言ったー!!


●ハーたんとロンが隙あらばいちゃついとる。微笑ましいけどw


●一方、元カノラベンダーたん、死んじゃってるけど?



いろいろやむなくカットされたことも沢山あるだろうし、

だいたい、流れでシリーズを見てない人には何が何やらだろうし、

突っ込むところも沢山あるけれど、

だけど、あたしゃちゃんとスネイプ先生の話は全うしてくれたし満足ですよ。

しかしアラン・リックマン御大は65歳なのにスネイプ先生やりきったのはすごいよなあ。

ちょっと胴回り太いけどね!マントたなびかせたら世界一だね!

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2




7月 22 2011

表現の骨太さ「予告された殺人の記録」

昨日テレビに西村賢太氏が出ていたぜ。吾郎ちゃんといっしょに。

鶯谷の3畳間に吾郎ちゃんと西村氏。すごい組み合わせw

そういえば西村氏の私小説も読んだなあ。

もうね、世の中と女への呪詛が綿々と綴られてるんだけど、おもしろかったわ。

もうほんとろくでもないんだけど、ああいう男、嫌いじゃない。

嫌いじゃないっていうか、ああいう鬱屈はよくわかるなあというか。

私も根はあんまかわらないからね!そのあたりが私のダメなところなんだな!


とかいいつつ今日もまたガルシア・マルケスさんのレビューだよ!

予告された殺人の記録

この方の小説は癖があるのかもしらんが、

後年になればなるほどやはり読みやすい気がする。

慣れかも知らんがな。登場人物が多いのにも慣れてきたし!


しかしこれは、なかなかの傑作でした。

「百年の孤独」の次に面白い気がする。

なんつーか、運命?のやるせなさと理不尽さと謎を感じるお話。

今回はマルケスさんにしてはめずらしく(?)話自体もおもしろい。

いや、べつにマルケスさんの書く話が面白くないとはいわないけどw

この方の本、あらすじを話してもぜんぜんおもしろさが伝わらないからね。


そう考えるとこの方の魅力はやっぱり表現力だなあと思うのですね。言葉の選び方。

湿気や渇きを、その物語の空気が匂いたつような表現。

酩酊感があるから癖になるのかね。

それはともかくこれは、実話ベースのお話。

こういう事件があるのも南米っぽいぜ・・。

現代日本が忌み嫌い退けた男性上位にして土着的ワールド。

それはそれでしんどい世界やなとは思うけれど、

かといってでは、現代日本がしんどくないかといえば疑問。

結局女はどこの世界でもしたたかに生きていくのですね。毎月血を垂れ流してね。

予告された殺人の記録 (新潮文庫)


7月 12 2011

愛ってなによ。「悼む人」

あ つ い 。

思わずとろけた体勢のまま日々を過ごしている今、私の友はスカパーのチャンネルたち。

今一番かわいいのはメンタリストのリグスビー。あんな部下欲しい。

いきなり分かる人にしか分からない話題ですが、とはいえ、今年の夏は見たい映画もそこそこ。

Super8でしょー、マイティソーでしょー、ハリポタでしょー。

ハリポタとか終わりますね。寂しい。本が終わったときも寂しかったけど、

映画も終わっちゃって、キャストの子たちも大人になっちゃって、寂しい。

ワールド・エンドですよ。ハリポタ・ワールド・エンド。

世界的に興行をあげられるシリーズの後釜はなにになるんでしょうかね。


とかつらつらと書き連ねればキリはないですが、今日のレビューはこれ。

悼む人

天童荒太さんといえば「永遠の仔」ですが、この方の小説は

なんと言うかちょっと宗教性を感じさせるところがあるような気がする。

特定の何らかの教えとかではないけれど、まあ、家族とか死とかそういうのを扱うからね。

しかしそういう題材を扱ったところで全く宗教性を感じさせない方もいるわけで、

そういう意味では好みが分かれるんではないかと思う。

わたしも、実はそんなに好みでは、ない。

いや、「永遠の仔」とか傑作と思いますけど。


で、わたしがどうして宗教的な愛の話をうさんくさく(うさんくさく?)思うかということが

この小説が割と肉薄していたので、これはちょっとおもしろかった。

その矛盾に、そうだよね、苦しむよね、普通ね。って思って。

天童さんもそういうの考えて書いたんだろうなあと思って、

それを考えることでこういう小説になったことはともかく、面白いなあと思ったのですよ。


んーと、要するに、「特定の誰かを深く愛すること」っていうのはのみならず、

「その他大勢の人間と、特定の愛する人を区別する」っていうことじゃんか。

家族愛だってそうだよね。家族、と他人、は区別する。

でね、人間愛っていうのは、「すべての人を平等に愛する」ってことでしょ。

ところがそれって、裏返せば「誰も特別ではない」=「誰も愛さない」ってことでもある。

すべての人に愛を与えるというのが、可能かどうかはともかく、

そうでありたいと願うことは、特定のつながりを否定することにもつながる。

宗教は「隣人を愛せ」とか「執着(愛もその一種として)を捨てろ」とかいろいろいいますが、

この辺の矛盾は、人間は捨てきれないんじゃないのかなあ。

がっつりと納得のいくこたえを返してくれた教典はいまのところありません。

(余談ですが太宰治の「 駈込み訴え」はこの辺りをついた秀逸な読み物ですな。

青空文庫にあります。青空文庫最高!)


でね、「愛」ってなによ。ということになるのですよ。

「愛」は「善」か「悪」かも曖昧になるわけですよ。


この小説読んでるあいだ、その辺りのことを割と終止考えてました。

とはいえ、お話としてすらっと読めてしまうところはさすがでありますが。

まあ、面白さは「永遠の仔」のほうが遥かに上。

悼む人