表現の骨太さ「予告された殺人の記録」
昨日テレビに西村賢太氏が出ていたぜ。吾郎ちゃんといっしょに。
鶯谷の3畳間に吾郎ちゃんと西村氏。すごい組み合わせw
そういえば西村氏の私小説も読んだなあ。
もうね、世の中と女への呪詛が綿々と綴られてるんだけど、おもしろかったわ。
もうほんとろくでもないんだけど、ああいう男、嫌いじゃない。
嫌いじゃないっていうか、ああいう鬱屈はよくわかるなあというか。
私も根はあんまかわらないからね!そのあたりが私のダメなところなんだな!
とかいいつつ今日もまたガルシア・マルケスさんのレビューだよ!
この方の小説は癖があるのかもしらんが、
後年になればなるほどやはり読みやすい気がする。
慣れかも知らんがな。登場人物が多いのにも慣れてきたし!
しかしこれは、なかなかの傑作でした。
「百年の孤独」の次に面白い気がする。
なんつーか、運命?のやるせなさと理不尽さと謎を感じるお話。
今回はマルケスさんにしてはめずらしく(?)話自体もおもしろい。
いや、べつにマルケスさんの書く話が面白くないとはいわないけどw
この方の本、あらすじを話してもぜんぜんおもしろさが伝わらないからね。
そう考えるとこの方の魅力はやっぱり表現力だなあと思うのですね。言葉の選び方。
湿気や渇きを、その物語の空気が匂いたつような表現。
酩酊感があるから癖になるのかね。
それはともかくこれは、実話ベースのお話。
こういう事件があるのも南米っぽいぜ・・。
現代日本が忌み嫌い退けた男性上位にして土着的ワールド。
それはそれでしんどい世界やなとは思うけれど、
かといってでは、現代日本がしんどくないかといえば疑問。
結局女はどこの世界でもしたたかに生きていくのですね。毎月血を垂れ流してね。
予告された殺人の記録 (新潮文庫)