8月 23 2011

「ヒックとドラゴン」と「colorful」

アニメつながり。おぉ…無理矢理。

それ以外には全くつながりのないこの2つが本日のレビュー。


最近ようやく我が家のwowowくんが録画可能になったので、

いろいろ見るものが溜まっているのですけどね。

ここ一ヶ月で見た中であえて記しとくなら、この2つかなあ。


もともと子ども時代が、スピルバーグ&ジャッキーチェン全盛期で

そのときには映画といえば海外もの一択だったんだけど、

大人になってからは、もう何でも見るなー。邦画はもちろん、アニメも大好物ですよ。

何回も言ってるけど、日本の漫画から、ひいてはアニメのクオリティは半端ないと思うのです。

最近は消費過多傾向と思うけど、

クリエイターの中でダントツに私が尊敬するのは漫画家さんですからね!


てなわけで、こちらもメディア芸術祭の優秀賞。

colorful

んー。びっくりするほど直球の話だったw

ですよねー。そらそうですよねー。というお話。Noひねり。

びっくりするくらいNoひねりだけど、まあ正統的な主題の話でした。

colorfulという題名の意味も、うん、まあ、そういうことだよね。という。

今これに感動したり心打たれたりするには

私はちょっと大人になりすぎてるなというかんじなので、

むしろ、多感な中学生とかが(まあ主人公もそうだし)見るべき映画でしょうね。


というわけで、次。colorfulが期待より面白くなかったとしたら、

こちらは期待より面白かったパターン。

ヒックとドラゴン

あちらのアニメの2大巨頭と言えば、ピクサーと、ドリームワークスですが、

私も多分に漏れず断然のピクサー派で、じつはあまりドリームワークスのものって見てない。

実写は結構見てるんだけど、アニメはなんか、そそらないのよね。


しかし、これ、なんなの、トゥースかわいいよ。犬みたい。

お手手に「すりっ」とよってくるところなんかもう、

「ナニアレ、欲しい!」ってかんじのかわいさ。

まあだいたいね、大きくて強いものを飼いたいという欲求があるからね‥私。


こちらもNoひねりと言えばNoひねりなんだけど、おもしろかった。

こうなるよねー。と予想している展開がその通りになって、

「うん、満足!」っていうものと「んー、なんか‥」っていうものの

違いはよくわからないんだけどね。

たぶん、キャラクターの設定や、描かれる日常に隙がないっていうか、

隙を生むくらいならいっそ余計な描写はしないっていうか、わかりやすいっていうか、

要するに全体の完成度、練り上げ度が高いのかなーと思う。

動きやテンポで、心情や心境を感じさせるとか、そういう演出もすごく上手かった。


わたしもmy竜ほしい。乗りたい。…それが無理なら馬でもいいんだけど。

騎乗する動物との絆って言うのは何か特別なものがあるよね。

ペット(と訳されていたけれど)とも家畜とも微妙に違う関係。素敵。

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8月 11 2011

AV黄金列伝 < AV女優

暑いよぅ。そんな暑い中暑苦しい(?)タイトルですが、本ですよ!本。

av女優&av黄金列伝

物心ついた頃から私は、人間の身体の身体性と付随する精神性の関係が好きだった。

なーんて言い方すればいかにも賢げだけど、

要するに、身体性with精神性の真骨頂=性をとりまくあれこれが魅力的なのですよ。

(ぶっちゃけた)

社会的な役割と、動物的な役割と、心に及ぼす影響と、発露の仕方。

どれをとっても人間のなにか根本的な業みたいなものを感じるから。

そういうエロいものって時にどぎつくて、下品で、汚いけれど、

自分にも備わっているものだから目を背けてもいられないしね。


まあそういう趣味(趣味?)もあって、性を売り物にするっていう

太古の昔からある一つのやり方にも並々ならぬ興味があるわけですよ。

で、一応エロ本>ビニ本>アダルトビデオのエロ系パッケージの盛衰と

思春期とかががっつりかぶっちゃってる年代だからさ。

女といえど、アダルトビデオの2本3本はみている世代な訳ですよ。

…ごめん、嘘!、世代でくくるのは無理があった!

むろんそんなの興味ない子も多いと思うけど!

そんな私的背景があってのこの2冊。共に、いわゆるAV業界の人々のインタビュー集、2冊です。


あとちなみに古今東西、娼婦ってものにも興味がありますし

おかしな性癖の人とかにも興味があります!(いらないカミングアウトw)

まあこんなこと書いちゃって変なコメントとか来たら泣くけどね!


さて、読み物としての、好みは完全に「AV女優」のほうに軍配。

文体とかも、なんだろ「AV黄金列伝」のほうが妙にエモーショナルで、

いえ、馬鹿にするんじゃないけど、もうちょっと汚いところ書かないとって思っちゃう。

一番私の知りたいところ(言語化するの難しい)が全然かいていなかったんだよね…。

なんていうか、凄み?がもっと伝えられればいいのになっていうか。

「AV女優」のほうが凄みがある。生きている、凄み。生きていくことの、凄み。


著者の方が冴えないおじさんみたいで(失礼なw)基本的に女の子達を

わかりたい、伝えたいと思いつつも、結局わかることなんて出来ない

だけどそれは、そのことも含めて人間なんだよってそういう感じが漂ってくるのが良かったかな。

女の子一人一人のインタビューが、いろいろな色の人生で、

その味は甘かったり苦かったりするけれど、

そういう短い物語をいくつも読んでいるようなかんじ。

AV女優って聞いたら皆が思いがちな凄惨な過去の話もあるけれど、女の子達は皆逞しい。

べつに何の教訓もなく、だけど生きてくことそのものには

そんなこと、全く不必要だよねと軽やかに思わせる女の子達の姿。

もちろん、インタビューをもとに再構成されているわけだから、

より物語的に見える部分もあるけれど、それもまた見事だなあと思う。


だけどこういう題材の本は、やはり読者(=私)が女であるっていうのは

どうしても受け止める部分を左右するからレビューが難しいよね。

男の人が読むとまた、全然違う印象を持つのかもしれないし。

AV女優 (文春文庫)AV女優 (2) (文春文庫)AV黄金列伝 (文庫ぎんが堂)