5月 11 2010

ハート・ロッカー見てきました

アバター見たら、ハート・ロッカーも見ないとね!(元夫婦的な意味で)

というわけでですね、戦争映画って苦手なんですけれども、見てきましたよ。

アリスとの落差の激しさよ・・。つくづく『映画』っていうくくりでまとめて

比較したりする賞レースはいろいろ大変だなと思うw


映画館いってポスター見るまで戦争映画だと知らなかったという予備知識のなさ・・。

ハート・ロッカーってHeart Lockerだと思ってた。

違った。Hurt Lockerだった。

Wikiによれば「苦痛の極限地帯」「棺桶」だそうだ。


ハートロッカー

ポスターのデザインも色々。


戦争を題材にした映画がなぜ苦手かと言うと、まず、リアルに辛いから。

戦争はパーソナルに良い悪いに還元できるものでないから、

登場人物がすべからく痛々しいのがまず辛く、苦しい。

で、パーソナルじゃない部分の良い悪いに還元するとなると、

反戦映画もしくは、戦争肯定映画になりがちで、

そりゃ私だって反戦には大賛成ですが、それがエンターテインメントの題材として

どうかっていうのはまた別の問題。教条的で一方的なのは好きじゃないから。

あ、映画はエンターテインメントだけじゃないよ!

っていう意見にはもちろん賛成します。

だけがしかし!「楽しませる」意識がない映画は認めない主義です!

エンターテインメントっていうと軽いけど、これは陽のものと陰のもの(?)があって

暗く重いエンターテインメントっていうのだってあるからね!


という理由で、映画館でポスター見たとき、戦争ものか?ええー。。と

一瞬思ったものの、せっかく来たので重い足取りでそのまま鑑賞。


結論から言うと、大変に面白かったです。

いやね、リアルにね、辛いよ。登場人物はすべからく痛々しい。

戦場という場所に身をおいて、戦って生きていくことの異常から

目を背けるか、浸るか、それは結局意思で選択できることじゃないように思えるし、

どちらが良いと言えることでもないから困る。

作品自体も、このことに対して評価はしない。ただ、日々が描かれるだけ。

イスラムだってテロリストばかりじゃないこともちゃんと分かるし、

アメリカが必死に戦った様子も、だけど高圧的で嫌われる様子もよくわかる。

アメリカから見たイスラムの人たちの得体の知れなさもよく伝わるし、

アメリカがイスラムをバカにする様子も伝わる。

ただ、そこに評価は、ない。それがよい。

全編を通して、多分この映画は反戦でもないし、戦争賛成でもない。


低予算なせいもあるのか、カメラは手持ちっぽくて、

絵もなんか荒くて、それが、リアルだけれど、

ちらほらと、クスッと笑えるやりとりがあったり、

登場人物の壊れた部分を感じて切なくなったりする。

戦争中毒の主人公に、うっかり共感しそうになるんだから

この監督の登場人物への視線には(良い悪いの評価じゃなく)愛がある。

そこが、うまいと思う。

立派にエンターテインメント性を両立していると思いました。


主人公がですね、私のお気に入りの濱田岳くんににてるですよw

ハードボイルドな、濱田岳。新しいw

と思っていたら、先日「ごきげんよう」で小堺さんも言ってましたw