映画耽溺(2)
8月中頃までアホみたいに働いていたせいでカラッカラになった何かに
水を与えるごとく続く映画月間。
あいかわらず見るものは勘で決めます。
面白かった順に。
(しかし今年の夏のベストはなにげに
スタートレックだったような気がしてきた今日この頃)
●私を離さないで
そもそも私はこの原作の、カズオイシグロ氏の小説がとても好きで、
映画化されたのは知っていたけど見逃していたのをDVDで今頃見たっていう。
いや、よかった。期待してたよりよかった。
なにがいいって、小説のトーンイメージと映像のトーンイメージがあってる。
簡素で、儚くて(儚い‥はちょっと違う気もするけど)色あせて美しいっていう。
光がきれいなんだけど、全然華やかじゃないんだよね。。
これ、ストーリー自体はスーパーSF的なんだけど、
舞台がスーパーイギリスの田舎(近代)っていうそこがなんともいいと思います。
ストーリーもまあ、いろいろ問題を提起する話ではあるんだろうけど、
小説にせよ、映画にせよ、それを語るのはなんだか野暮な気がしてしまう。
見りゃわかる(感じる)よ、言いたいことはねっていうストーリーです。
トミーがすごくよかった。なんだか、不安定で、優しくて。体つきとか。
どこかで見たことあるね?って思ってたら「ソーシャルネットワーク」に出ていた子か!
●(500)日のサマー
私が最近よく拝見しているブログ様があるんですが
そこに、こちらの映画のものすごく面白いレビューがあって
もうそれ見てもらえたら、だいたいわかるっていうあれなんだけど。
ああいう(結末&トーンの)話だとは思っていなかったけど
ほんとマジでサマーはどうかと思うよね。
思うけど、ああ、そんなトーンの恋、あるある‥みたいな共感もちょっと否めない
下手に悪口言うとブーメランみたいに我に返ってくるタイプの女ですよ、あれ。
あと、ジョセフ君の意外なふつーっぽさや冴えないかわゆい感じにごまかされますが、
トムも大概だと思いますよ。まあでも‥あるよね、うん。ていう。こっちもか!
あとですね、Dr.スペンサーリードやら、エージェントコールソンやら、(以上役名)
クロエ・モリッツちゃんやら、なんか見たことある人が結構出てきて笑った。
●マジック・マイク
一部で異様に盛り上がる男性ストリップもの。
チャニング・テイタムくんに特に興味のない私ですが、
アダム役の子が可愛かったのでよかった。予想通りの堕ちっぷりとともに。
しかしアメリカンはあれか、挿入さえしなきゃ人前でなんでもありか!
と思わずおばはんのようなことを思ってしまうアクロバティックストリップ。
もちろんお客も参加。すげえ。やはりあいつらには勝てる気がしない。
お話はわりとまあスタンダードなんだけど、
え、そこで?そこで終わるの?的なところで終わったよ!
●戦火の馬
非常にスピルバーグらしい話。
わたしはちょっと異常に馬が好き(ていうか騎乗動物が好き)なので
どうしても馬がすばらしいって言うだけで
妙にテンションがあがっちゃうんだけど、
まあ、非常にスピルバーグの戦争映画らしい
(いい意味でも悪い意味でも)映画じゃないでしょうか。
風景とも相まって馬がすばらしいよ。
トップソーンとかマジすてき。(毛色は黒が好きです)
馬はほんとにすばらしい動物なんだよ、賢くて、優しくて、強く、弱い。
とか映画関係ない語りに入りそうなので自重。
あ、ベネさんでてた!見るまで知らなかったけど!
あとトムヒね。トムヒ。
この二人の完璧な横顔を部屋に置いて愛でたい。
●オンザロード
この映画の題材となっているビートジェネレーション自体が
私は世代的には外れてて、親なんかがガッツリその影響下にあったので
知ってはいるんだけどねっていう、やっぱりスタンスなので、
まあ、わかるけど、そんなに共感はできないっていうあれこれではある。
しかし、人生は旅であるっていうのが高校の時の先生の口癖で、
私もそれはその通りだと思うし、
そして映画(物語)っていうのは旅を描くものだと思うので
ロードムービーっていうだけで面白く見れてしまう面もあり。
役者さんがいいです。ヒロインのビッチがあれだ、
「トワイライト」の子なんだけど、すごくいい。
この子、こういうなんかこう、インディー系の映画の方がいいんじゃないかね?
あとカーロっていう詩人の男の子が出てくるんだけど、
この子が眼鏡外したときにあまりに美しくてびっくらこいたよ。
ゲイだけどね!
もう最近、素敵って思う男の子はリアルだろうがフィクションだろうが
60%くらいの確率でゲイだよ!なんだよ!もう!
もう驚かないもんね。
最近じゃ、ゲイですっていわれても眉一つ動かさないもんね。俺。
●アップサイドダウン 重力の恋人
映像きれい。主役の男の子可愛い。設定も面白い。
だけどな!いくらなんでももう少しいろいろちゃんと伝えてくれないと
いくらなんでも共感どころじゃなくいろんな?が飛び交ってそわそわするよ!
っていう映画でした。
物語は設定を考えついた時点で勝ちっていうことが往々にしてあるけど
あかん、だからこそちゃんと伝えないと
いくらラブストーリーでもそこから派生する生き物のドラマとして共感できへん!
っていう映画でした。おしい。
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