異形の魅力「忍びの国」
やべえ。忍びかっこええ。なんだろう、この魅力。
なんだかんだ言って忍者ものとか大好物です。
「のぼうの城」が割に面白かったのでこちらにもにょろっと触手。
「忍びの国」だもの、ええ、忍者ものですよ。
史実と虚構を上手く組み合わせた手法はのぼうとおなじだけれど、
私的にはこっちの方が好み。おもしろかった!
だいたいね、「甲賀忍法帖」とか大好物ですからね。
山田風太郎氏のものすごい荒唐無稽なフィクションっぷりもすてきだけど
こちらは人物に無理なくキャラクターを与える技がすごく上手い作者さん(和田竜氏)なので
ただでさえキャラが立ちがちな忍者とかもう!すてきでござるよ。
忍びは人非人。人の価値観と違うルールで生きてる、異形の悪集団。それが前提。
無門という忍者が主人公?なんだけれど、彼もまた、人非人。
だけどね、なんか憎めない。残酷な子どもみたいで、無邪気なの。
最終的にある出来事で、彼は変わるのだけど、そこがね、泣ける。
こういう心のあり方や変わり方っていうのは、あるよねって思っちゃう。
そのリアリティで、なんか泣ける。
無門はすごく強いんだけど、その強さとかも単純に楽しいし、
やっぱりなんか私には、アウトローや、モンスターや、異形って、心惹かれる題材なんだなー。
そういうものが単純に悪なんじゃなくて(存分に悪であっても欲しいんだけど)
彼らなりの心や道理があるものが好き。
いよいよ司馬遼太郎大先生の「梟の城」とかも読むべきかしら‥これは。
忍びの国 (新潮文庫)のぼうの城
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