1月 21 2014

映画耽溺(9)

あけましておめでとうございまーす!(相変わらずのマイペース)

年末までにがんばって観たいものを観たので、今ちょっと小休止。

正月何してたかって言うと必死でSHERLOCK観て

興奮のあまり3日ほど挙動不審になっていたよ!(違法)

とはいえまた1月末から2月末は観たい映画ラッシュです。

Need more time!


そういえばやっとこ新刊が出たよ。乙嫁語り。



今巻も最高です。アゼルお兄様…!




さて、今月の面白かった順。今回も良作ぞろいだよ!幸せ。

●ムーンライズ・キングダム



天才と噂のウェス・アンダーソン監督。

初見→やべえぇぇ超好みだった!のコンボ。

完全に計算し尽くされている画面構成と色構成×甘酸っぱいストーリーの

最強の組み合せでした。ごちそうさま。

ハリポタ的な眼鏡のちょっと変わった男の子と、

目の上真っ青の妙に色っぽい女の子との風変わりな純愛のお話。

脇を固めるキャストがやけに豪華です。

こういうの見ると「あ、ブルース・ウィリスって

アクション専門じゃなかったね。」って思い出す。

ビル・マーレイも「あ、ただのおもろいおっさんじゃなかったね。」って思い出す。

この監督はしばらく要チェックφ(・ω・ )




●スノーピアサー



試写にて鑑賞。相変わらずのノー予備知識、期待無しで行ったらおもしろかった。

グエムル(観てない)の監督のハリウッド進出作?なのかな。

韓国は時々面白い映画をつくるから侮れない。

公開前なのでネタバレは避けますが、近未来スチームパンク好きな人や

結構えげつない暴力好きな人にはおススメですよ。

1つの映画で色々な世界が描かれるという点でお得でもあるかも。

あとティルダ・スウィントンが最高。

オンリーラヴァーズとまったく逆の方向に、

ムーンライズ・キングダムをもっと煮詰めた方向に最高。



●旅人は夢を奏でる



よくあるどうしようもないダメな親父と、振り回される悩める息子のロードムービー。

だがそういうの好きだ。映画のジャンルとしてロードムービーは私の中で王道なのだよ。

はずれも少ない気がするし…。

お久しぶりのミカ・カウリスマキ監督。

行ったから思うのかもしれないけれど、

出てくる人々の感じ(大きくて素朴さと過激さが同居してる)とか

景色とか、生活とか、音楽とか、スーパーフィンランド祭り。

フィンランド、もう一回行きたいな…。


●FIRE by ルブタン



これは厳密には映画ではないかな。ドキュメンタリー?

パリのクレイジーホースっていうキャバレーで有名な靴デザイナーのルブタンが

ショーをした演目とダンサーたちのインタビューみたいなものが組み合わさった構成。

でもがっつり演目見れるよ。

わたしは靴フェチ(特にハイヒール)だし、女体好きだから、

鼻息荒く見に行きましたが女性が多かったですね。

いや…もう同じ生き物と思えないダンサーの皆さんの美しさよ。

なにあれ、同じ足?同じ腰?同じおっぱい?的な…ね。

正月に観たので眼福感半端なかったです。

いつか本物見たいな、クレイジーホース。

そしていつか本物が欲しい、ルブタンのハイヒール。






6月 30 2012

「インファナル・アフェアⅢ」をみたよ

すげー間があいちゃった。えへ。

ヒマなような、ヒマじゃないような、そんな時期を経て今休み前の追い込みです。

辛いとか痛いとか苦しいとか寂しいとか眠いとか、そういうのは奥歯でぐっと噛み締めて

今日も元気に生きていくよ!(急にどうした)

あ、そういえばさぼりにさぼっていた「Works」のページもちょっぴり更新しましたん♪

さてと。今日は映画の話の前にもう恒例になっているこれの話題。

乙嫁語り4巻

年に1巻しか出ません…。

パリヤたんはあいかわらずですが、

(どついたのに、気に入られたみたいだよ!よかったね!)

今回の乙嫁さんは嫁もかわいいが、婿の二人が大変にいい男でほっこりします。

足るを知って、ちゃんと愛おしく思ったりできるって言うのは素敵なことだね!

くそー。かわいいなあ。特に兄ちゃんね。いい男になりそうだよ。

これでまた、一年やきもきしながら待つのです。


さて本題。

やっと3部作の最後がみれましたよ。

インファナル・アフェアⅢ

このシリーズは出演者が豪華なのもあるんだけど、

香港映画の中で一番好きかもしれないんだよね。

日本の映画もそうだけど、香港/台湾/中国/韓国の映画って

独特なトーンながら、かなりいろいろな色のものがあるじゃない。

叙情的だったり、実験的だったり、エンターテインメントだったり、古典だったり、

アクションだったり、アイドル映画だったり。

これはその中でもノワールっていう、なんでしょ、任侠映画的なものなんだけど、

すごくよくできていると思うのです。で、役者含め、単純に映画として面白い。


1作目が王道で、2作目が過去の話で、3作目は語られなかった話とあとの話。

うまいこと素性を隠して唯一生き残ったと思った

アンディ・ラウの人生がおどろきの暗さだった。

もう殉職したトニー・レオンの方が遥かに幸せに思えるレベル。

いやー…それでこそ「インファナル・アフェア」ですよね!

と思うので、文句はないですけど。

しかしおどろきの救いのなさと、おどろきの完成度の両立。感服です。


この映画さ、役者がいいよ。なんかもういちいちリアルで。迫力あるしね。

主役のお二人はスターなので(トニー・レオンは本当に素敵でずるいと思うの)

まあいいんですけど、脇がもういちいち渋くて素敵です。

いい人なのか悪い人なのか全然分からない。全員。

今回も眼鏡の公安のおにーちゃんも、中国ヤクザのおっさんも

誰の味方なのか全然分かんない。

最終的にはちゃんと分かるけど、それでもまだ、「本当に?」って少し疑っちゃう。

そもそも、いい/悪いってパッキリ分かれる世界ではないので、

非常に混沌としていて、そこが素敵です。アジアっぽい。


3部作を見終わると、また1作目とか2作目とかみたくなります。

時間をあけてしまったので、今もう一度まとめてみると

もっと丁寧に色々つくられているのが分かる気がしますよ。


インファナル・アフェア 3部作スペシャルパック【初回生産限定】 [DVD]


6月 21 2011

中島哲也day

うふふー。「乙嫁語り」の3巻買ったよ。パリヤたんは俺の嫁。

パリヤたん

しかし3巻は予想通りスミスさんのお話だった。

3巻は市場でのお食事シーンが一番のみどころです(え)。

なんかふらふらしてたら素敵なブログ記事発見してもうた。じゅる。

私はアミル&カルルク夫妻と、パリヤたんが好きだから

ちとさみしい…と思ってたけど、ちゃんと出てきたりしてて、

んで、んで、俺のパ、パ、パリヤたんに婿の、婿の候補が!!!

あふー。4巻もこれは買わないわけにはいかない!

…と、一人で興奮してる。伝わるだろうか、この萌心。いやきっと伝わるまい。(反語)


えー…長いですがここまでは、前置きですよ。


中島哲也監督特集ね、WO●OW(何故伏せ字)でやってたのですよ。

んなわけで、下妻物語」と「嫌われ松子の一生」と「「告白」をまとめ見。

「松子」だけは見たことあって、ん〜宮藤官九郎はほんとダメな作家似合うね。

ていうかあれだね、「魍魎の箱」でもダメな作家役だったよね。とか今回も思ったわけだけど、

さすがに中島さんは絵が基本プロモ絵なので3作まとめてみるとさすがに食傷する。飽きる。

まとめ見には向かないと思いつつ、それで結局3作の中だとやっぱりこれ、傑作。

下妻物語

たぶんあちこちでいわれてるだろうけど、これはもう、キャスティングの勝利。

中島監督は「ものすごく優秀なアレンジャー」って、WO●OWの「シネマNAVI」で

イケメン君(斉藤工くんというらしい←調べたw)が言っていましたが、

これは中島監督に対する、すごく正しい表現だと思う。深く納得。

「アレンジャー」として確固としたスタイルがあって、優秀。(なんか上から目線でスミマセン)

それを支える大きな要素は、独特の映像&編集なんだろうけど、

忘れてならない要素の一つにキャスティングの妙があって、

それは「松子」でも「告白」でも受け継がれてるけど、

ほんとに「下妻物語」の深田恭子ちゃんと土屋アンナちゃんはぴったりすぎて、笑えるレベル。

小池栄子ちゃんや矢沢心ちゃんや、あと阿部サダヲも雨上がりの宮迫も、ぴったり。


しかし、日本人のDNAにはヤンキー的なセンスって色濃く流れてるよねえ。

あれはもう、形こそ時代で変われど、ソウルとしては不滅だと思う。

だってね、ヤンキーテイストのものってヒットするじゃない。

浜崎あゆみ嬢もEXILEもヤンキーテイストを感じるし、水商売や鳶や土方のセンスもそう。

(ちなみに私もそういうセンス、嫌いじゃないですよ。

なんかもう田舎者としてはDNAレベルで共感しちゃう何かがある気がして。)

ヤンキーテイストとオタクテイストは日本の2大メジャーテイストだよなー。


話がそれた。ま、とにかく「下妻物語」だけ、原作未読って言うのも大きいとは思うのだけど、

(他2作はどちらも完成度の高い原作自体を既読だから、よけい「アレンジ」臭に敏感なのかも。

いや、どちらもアリではあるんですよ。表現として。)

なんだろうね、無理がないかんじで、するっと衝撃でした。面白かった。


「ちょー真面目なバロックのあとに花開いた、チョー軽薄な芸術スタイル、ロココ」

↑ある意味ものすごい言い得てて、思わずワロタ深キョンの台詞。

甘ったるく、お淫らで、安易。そこまで踏んでのロリータならあっぱれだよね。うん。

あー書いてて気づいたよ。ヤンキーソウルもある意味甘ったるくて、お淫らで、安易だよね。

刺繍つながりもあるしwそう考えるとロリータとヤンキーの組み合わせは無理がないよね。

そして、なんのスタイルであれ、突き詰めて一人で立つっていうのは大変ていうことだ。

下妻物語 スタンダード・エディション [DVD]