3月 6 2014

映画耽溺(11)

なにをかくそう今回で一番インパクトがあったのは

ナショナルシアターライブの「フランケンシュタイン」でしたけども。

あと「変態アニメーションナイト」。

どちらもいわゆる『映画』とはちょっとちがうけども、

東京ではいろんなもんが観られるので、素敵。


「フランケンシュタイン」は

ベネディクト・カンバーバッジくんとジョニー・リー・ミラーくんが

フランケンシュタイン博士と彼の創ったクリーチャーを交互に演じたっていう

ナショナルシアターでやった演劇。

ダニー・ボイル先生の監督?演出です。



いやーダブルキャストっておもしろいよね!

同じ役を同じ台詞でやるのに、全然違う。

全然違うキャラクターに見える。面白い。

人間てすごいなって思う。違うんだなって。個性ってこういうことだなって思う。

(私的にはベネさん=博士バージョンが好み。衣装が可愛すぎて死ねる…)

演劇にはやっぱり独特の面白さがあるよなー。面白い。

あの生々しさが苦手な人は多いだろうというのもわかるけど。

お話としては非常にシンプルなお話ではあるんだけど、他にも演出や台詞含め、

いろいろ面白いので語りたいことはいっぱいあるんだけど長くなるので割愛〜。


で、今回の面白かった順!

今回は、まあまあかなー。主観的なのは相変わらず。


●ホビット〜竜に奪われた王国〜



だからね、萌えはね、最上級の面白さなんだよー!

ていうわけでもはやこれが一般の方に面白いのかどうかはわたしには判別不能ですが、

ドワーフスキー、トールキンスキーにはたまらないものがあるのですよ!

あ、あと今回はエルフスキーにもいいんじゃないかな!レゴラスすげえよ。

あ、あとやっぱりファンタジースキーとかRPGスキーにもお勧めしたいなー。

あ、あと、ドラゴンスキーにもお勧めしたいな!(きりない)

これもさあ、語りだすとキリがないので涙をのんで、箇条書き!


・ビルボさんが戦いに目覚めた!画像の通り完全に人殺しの目になっています。

 もうビルボちゃんとか呼べないよ、ビルボ先輩だよ!

 マーティンの演技は今回も圧巻。よくも悪くも、マーティン。

・今回のヒロインはキーリ。さながら子犬。かわいいよ、かわいいけどさあ!

 私的にはタウリエルはいらない派。中途半端な恋なぞ過酷な冒険にはいらんよ!

 だいたいドワーフの恋(執着)は命がけなんだろ?

 そんなポエム的なものですむようなもんじゃないんだろ?!

 叶わなかったら死んじゃうくらいのもんじゃないの?

 伯父上を見ろよ!もううっすら病気じゃんか!アーケン石に恋するあまり!

 まあ違う意味でキーリも死にかけてるけどさ。

 とにかくそんな女々しいこと言ってたらお兄ちゃん(フィーリ)おこだよ!

・とはいえタウリエルはレゴラスを活かすためにいい役割ではある。

 レゴラスが指輪のときとだいぶいろんな意味で違っておもろい。

 ここから指輪までの60年のあいだに何があったのよ!って言うレベル。

・ドワーフのわちゃわちゃの安定感。

・トーリンに先導させちゃダメだー!何もなくても迷う王様だぞ!あいつ!

・樽のところ最高に楽しい。スプラッシュマウンテン。

・バルドさんの面倒見の良さに苦労性が垣間見える。三部の活躍期待。

・スマウグ(竜)かわいい!賢いのかアホなのかわからん。

 (飛び立つ直前一瞬うつる)後ろ姿とかめちゃかわいい!あれほしい!

・そしてまた、こんなところでおわりか…or2


あとドワーフひとりひとりについて語りたいけど、誰も求めてないと思うのでやめる。

いやー、ほんとになあー、これ第三部、私泣きすぎて死ぬよね、きっと。





●ラッシュ〜プライドと友情〜



いやーソーの時も思ったけど、クリヘムの身体厚いな!筋肉!

とそれはさておき、こちらはダニエル・ブリュールがニキ・ラウダに似すぎててびっくりした。


この二人は性格もスタイルも全然違って、ライバルなんだけど

けっして憎みあってはいないのね。挑発だってしあうし、言い合いもするけど

だけど二人きりでしゃべるシーンはほとんどない。最後くらい?

いつだってサーキットで、あるいはまわりに大勢の人のいる場所で、

二人は火花を散らしあって、まわりは二人の確執を思うし、

レーサーなんだから、互いに意識して死んでも負けたくない、

相手を叩きのめしてやりたいっておもうのは本物だけど、

だけど別に二人は憎みあってはいないのよ、やっぱりどこか認めあってもいる。

そういうのが私はすごく尊いと思ってしまうタイプなので、ぐっと来てしまうのです。

だって『自分とは違う。邪魔なときもある。でも憎めない。』って

すごくすごく大事な感情じゃない?人生において。



●大統領の執事の涙



なにげにキャストが豪華なのではないだろうか。

アラン・リックマンさまが出てきてびっくりしたよ。

相変わらずの素敵ヴォイスでした。

まあ、それはともかく、すごくこれ、題材面白いと思うんだよね、

より直接的に戦う方法を選ぶ息子との確執も含め。

キング牧師が「黒人メイドや執事は戦士である、無意識的であれ。

かれらは白人に黒人が信頼に足る人間であることを示した。」的な(うろおぼえ)

ことを言う場面があるけど、あれだよね、北風と太陽思い出すよ。

黒人の権利についての戦い方の対比という意味では、でもこれ物足りない。

でもって、じゃあ、単なる一人の男の話なのかって言うと

まあそりゃそうなんだけど、それもまたなんかちょっと薄いんだよね…。

あえて、政治的に無関心であろうとしたのか、

それとも本当に単純にどうでもよかったのかとか、ちょっとわかんない。

あ、でもあれです、オプラ・ウィンフリー、

役者としては初めて見たけどなかなか良かった。うん。



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2月 7 2014

映画耽溺(10)

まさかの10回目とか、何事か…。

の映画耽溺シリーズ。しぶとく続いております。

まあそのせいで美術館とか行ってないんですけれどもね!


面白かった順。実質順不同。ジャンル違いすぎて比べられん。

…毎回思うけど、『面白かった順』て主観とはいえ難しいよな!

だって大きく映画っていうくくりなだけで、

立ち位置も狙いも予算も面白さの種類も全く同じ土俵にないものを比べる訳だから。


●マイティ・ソー ザ・ダークワールド



…面白さには色々ある訳よ。それはよくわかるし、私はどの面白さも好きだけれど。

だがその中で一番衝動的なのは、萌えだ!残念ながら!

萌えのもたらす凄まじい激情とモチベーション!ブラボー!

というわけで、こちら、一言で感想をいうと「ロキちゃん!ハァ(* ´Д`)ハァ」です。

兄上にテンション高く絡みまくるロキちゃんのウザ可愛さ最高です。

(台無しの感想である…)


ロキの「本当の望み」は結局ずーっと良くわからなくて、おかんのいう通り、

自分でも自分の「本当の心」がわかっていないように見えるところが相変わらず不憫です。

愛と憎悪は入り交じるとわけの分からんものになって、

どんどん幸せからほど遠くなるよね!

そうは言っても単純に兄上とロキちゃんの共闘とか見るだけで楽しいのですが。

あとはねえ、ヘイムダルが素敵。それとファンドラルも素敵。

兄上も今回ちょっぴり前回より威厳が出てきたかも。

相変わらずでかい犬っぽいけど。

もう突っ込みだすとキリがないストーリー展開ではあるんですけど、

いいんだよ、こまけえことは!っていう勢いがあります。

いろんな方の感想を見ると1の方が良かった派とこっちのほうが良かった派が

パッキリ別れてるのも面白いですね。



●MUD



いや、これ、よかった。予備知識無しで見に行ったけど、よかった。

まず、マシュー・マコノヒーを初めて素敵と思った。汚いけど。

なんだろ、マジック・マイクの時も、こいつやべえって思ったけど、

今回は素敵な方向にヤバかった。

あと、主役の男の子とその友達の男の子が大変よい。

アメリカの田舎にいそうな、素敵な男の子たち。

主役の男の子、可愛い顔してんのに、目つきが悪くてよろしい。

それと、お父さんもいいし、叔父さんもいいし、謎の隣人のじいさんもいい。

なんていうかな、男の人に対して「バカだなあ〜」って思う一方で

そのバカなところを愛おしいと思うっていう感じ。そしてそれは年齢を問わない。

全ての男たちの、愛と憧憬に関するお話。





●アメリカン・ハッスル



でこっちは女どもが素晴らしかった。

そして気づいたことがある。私、どうも女同士のキャットファイトが好きだね?

で、こちらのエイミー・アダムスとジャニファー・ローレンスのキャットファイト、

私の中で3本の指に入るキャットファイトです。…キス!

女どもはまあ、「愛して!」「私を愛して!」「いいからとにかく愛して!」

「本当の愛が欲しいのよ!」っていう主張が双方すごくて顎が外れるレベル。

あそこまで欲望(ていうか寂しさっていうか)剥き出しってすごいなあ。。

時代性かしら。戦うとしたら勝てる気がしない。

なにはともあれ、ジェニファー・ローレンスが最高であった。

今まで、ニコラス・ホルトくんの彼女でしょ?くらいしか思ってなかった、ごめん。

なんだろう、頭がおかしいのとは違う、でも情緒が安定してなくて面倒でヤベえっていう、

でもすごく魅力的な女だった。映画的に。


あと女どもが糞ゴージャスなのに、男どもがみんなもっさりしていて、

それもなんかすごいよ。

クリスチャン・ベイルのハゲデブ。

ブラッドレイ・クーパーのアフロ。

ジェレミー・レナーのリーゼント。



●ミスティック・アイズ



ベネさんはお目目も素敵ですが、実はお口が好きです。むにゅっとしてる。

さてこちら、…暗い!

話は実はそんなに表面的にはドラマティックなことおこらないのにだな、

もうずーっと、なんだ?カメラワークか?音楽か?ロケーションか?

わからんけどずーっと暗いよ!暗いっていうか…不穏。

ベネさんはもう、すごく、すごく、抑制され(し)ている。

愛のためなの?わからないけどやべえっていうくらい常に抑制されていて、

しまいにゃ、え、そこまで抑制しちゃうの!?無理じゃね?

え?大丈夫なん?てか、ドMなの?っていうところまで抑制したまま終わる。

あまりにも不自然に抑制されてて、そのテンションが張りつめすぎてて不穏なのね。

最後までそのままだしな!エンドレス不穏。

その意味ではうまくできてる。ていうかうまく空気が伝わってくる。

ストーリー以外のところで。終止息苦しい。



●アイムソーエキサイテッド



んで、こちらは、お前らもっと抑制しろよ!っていう映画…。

出てくるのがヘンなのしかいないのはアルモドバルの常だからいいんだけど、

アルモドバル恒例のおかしな顔があんまりいなかった!

強いていえば、ファハス(写真手前)くんがおもろい顔だけど、ヘンってほどじゃないなー。

っていうのがちょっと物足りない。(アルモドバルに求めるものがおかしい私)

あと、ウジョア(写真奥)くんがかわいいです。ゲイですけど。

ていうかこの写真の3人みんなゲイですけど!

まあこれ、今気づいたけどゲイムービーだな…。

ゲイムービーらしいセンスの良さと下世話さとハチャメチャさ。

要するにお前らはもっと抑制しろよ!(2度目)っていうのが感想です。



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10月 31 2013

「僕が星になる前に」を見たよ

脱・耽溺シリーズ。

いや、色々みてはいるんだけども、なんか羅列していったら

この映画の感想がやけに長かったので久々の単独タイトルですよー。



なぜかスーパードマイナーな映画を取り上げますが、(ドマイナー…だよね?)

ベネさんことカンバーバッジ君がね、主演だと聞いて。

ややネタバレ。




男4人で旅に出るぜ。一人は死にかけ(ベネさん)だけど!って言う映画。

しかし映画っていうか、なんでもそうだけど

こういうものはみる方のコンディションに左右されるからなあ。

面白いかどうかといわれると微妙ではあるんだと思うのだけど、

美しい映画ではあると思います。

イギリスの自然ってマジビジュアルとして最高だな。


とにかくまあ、ネタ(結末)としてはうん、そうだよね。って言う話で

私的にはこれ、ハッピーエンドちゃうの?とも思うので、

それはまあどうでも(どうでも?)いいんだけど、

なんかもう、男4人でえっちらおっちらの旅路の過程がすごくねえ…良かったのですよ。

私は腐ってはいないので、そういう意味で…ということでは全然ないんですけど

いい歳した男たち(=それなりに悩みとか色々ある)が互いをさらけ出す、

てか、一人が死にかけてるもんだから否応無しにさらけ出されちゃったりして、

なおかつ基本的に男子校ノリ的なバカさがやっぱりあってっていうのが

なんかこう、たまらんですよ。ロードムービーはやっぱり好き。


あの、結末っていうかメインのストーリーが

どうでもいいっていうのは語弊があるけれど。

人生には色々な苦しみやままならないことがあるけど、

『死』のそれって、あの、リミットがあるでしょ?これも考え方だと思うけど。

苦痛の単位というか、総量というか、大きさはさておいても、

終わり(リミット)が見えている苦痛と、

いつ終わるのかわからない、どうしたらいいのかさっぱりわからない苦痛とがあるとしたら、

これを見たときの私は後者の方により感じるものがあったんだと思うのね。

あと多分私は、もともと『人が死ぬこと』に対する感受性というか感応性が低いので。

もちろん、実際に自分の身の回りの人が死ぬことに対していっているんじゃないですよ。

物語の中の『死』に対する感応性ね。


で、当たり前なんだけど死にかけているベネさん以外の3人それぞれに、

そういう苦悩というか、苦痛みたいのがあって、ままならなくて、

でもかたや、なにしろベネさんは死にかけてるもんだから、

「僕は死にたくないのに、お前ら、糞みたいな人生送りやがって」

的なことを言ってしまったりもするわけ。

で、喧嘩になったり、逃げたり、暴れたりまあいろいろするんだけど、

そのあたりでいちいちなぜか泣く私。

人が泣くところで泣かず誰も泣いてなさそうなところで泣く私。

(そんなことないのかな、よくわからない。映画館暗いし。

でもとりあえず両隣のお嬢さんたちとは違うところで泣いてて、恥ずかしかった。)

その意味でも、主演は確かにベネさんなんだろうけど、

他の3人を演じた人たちが良かったよー。

特にマイルズね。死に対する忌避の感情とか薄暗く、色っぽい。


あと、死にかけてるもんだから終止ベネさんが姫ポジションである。

ペールグレーのお美しい瞳をフルに活かした安心の安定感ですが、

やっぱりベネさんの演じるキャラクターだと

シャーロックを超えるものにはなかなかお目にかかれないですね…。

次点はギラムさん@裏切りのサーカス。


あと地味に気になるのが、暑いのか寒いのか、冬なのか夏なのかが

さっぱりわからないっていうところですね!

めっちゃ厚着してる割には平然と泳いでるし。

イングランド、謎の大地である。