11月 25 2013

映画耽溺(6)

年末に向けて忙しくなってはいるんですが

しぶとく続く耽溺シリーズ。

要はやる気の問題だな。時間をつくるのは自分だからな!

てなわけで若干ペースは落ちているものの暇があれば映画観てます。


面白かった順!


●ウォールフラワー



あー今回はなんか色々と画像の選び方に偏りが観られます。(いつも)

試写にて鑑賞。ノー予備知識で行ったらおもしろかったです。

青春映画。正しく青春映画ですな。

まあちょっとした伏線的なアレコレはあるものの、正統的な青春映画なので

あらすじは「内向的な男の子に素敵な友達が出来たよ!」ってだけのことなんだけど

おもしろく胸打たれつつ観れてしまうのが青春もののすごいところである。

いや…何がびっくりってエズラ・ミラーくんの美しさですよ。

チャーミングにして妖艶。恐ろしい…。

松潤に似てると評判のすこぶるエキゾチックなお顔なので

好みは分かれると思いますが、一種の鋭さや

エキセントリックさみたいなものを持った役にはぴったりだねー。

ロッキー・ホラー・ショーもっかい観たくなるっていうおまけつき。

しかしロッキー・ホラー・ショーってそんなにも特別な映画なのだね…。

アメリカンサブカル層にとっては…。






面白かった順とかいいつつ、以下の3本は順不同って感じだなー。



●ヒア・アフター



観忘れてた。これもなんか津波の描写が何たらかんたらで

上映中断なってたよな…。程度のことしか知らん状態で鑑賞。

いつも思うけど、クリント・イーストウッドのとる映画ってなんか独特の暗さ?

重み?があるんだけどなんでかね?なんだろ、影の色味のせいか?

暗い重い題材に限らず…。これも、まあ重い題材ではあるけど

暗い話ではないと思うんだけどね。わりとおもしろかったよ。

私は複数のエピソードが入り乱れる話が無条件に好きなのでしょうがない。

マット・デイモンは不思議な役者であることよ。

まずなんか顔も覚えにくいし、賢そうでもあり、脳みそ筋肉みたいでもあり、

繊細そうにも見え、がさつそのものにも見える。役によって。

あと、男の子のパートと霊能力者のパートの巡り会いは良いとして、

臨死女性と、霊能者はなんで恋に落ちたし???っていうのが

わかるようで、実はよくわかんなかったっていうくらい。





●ミルク



あきらかに画像がマイナー絵ですが、なにか。

だって、かわいいんだよ、ディエゴ・ルナくん。

今回はミルクの恋人のダメすぎる依存型ゲイの役だよ!(←まちがった導入)

…いえ、ごめんとりみだした。ゲイ界の偉人ハーヴェイ・ミルクの自伝映画。

ドキュメンタリーがそもそもあって、そちらは観てないんだけど

わりとそれに忠実につくられているみたい。

ショーン・ペン先生が完全にゲイです。ミルクです。

ショーン・ペン的狂気は今回は器用に包み隠して。

この人は本当にいい役者だと思うのだよ。

まあ、ドキュメンタリーみたいなもんだと思ってみるのがいいと思うけど、

なんかこう、いろいろ考えさせられるね。

基本的にミルクの側(マイノリティ側)から描かれているのもあって、

いわゆる保守の人々って対立的に描かれているんだけど、

なかでもダン・ホワイトっていう人物

(観る限り単純な対立関係でもない)は超絶興味深い。

なんで、あんなことを?っていうのが結局

わかるようでわからないモヤモヤ感、その点において。





●マラヴィータ



ミシェル・ファイファーみたいなおばはんになりたい。

という無茶な願望を抱いてしまうミシェルの美しさの安定感。

それにしても、なんかこういう映画どっかで観たぞと思ってたんだけどアレだ。

アダムズファミリーだね。マフィア版アダムスファミリー。

こういうハチャメチャ家族系っていうのはジャンルとして確立してるねえ。

監督リュック・ベッソン、製作総指揮マーティン・スコセッシ、

デニーロ、ミシェル、トミー・リー・ジョーンズと、やたらと豪華なわりに、

結構こじんまりとした映画に感じましたが、

子供たちがなかなかキュートで良かったですよ。

あとあれ、バター文化圏とオリーブオイル文化圏の仁義なき戦い。





11月 12 2013

映画耽溺(5)

バック・トゥ・耽溺シリーズ。

日々、寒くて眠くて仕方がないんですが、何なの、死ぬの?

週末ごとに、起きる→食べる→映画見る→寝る→起きる(以下ループ…)

みたいな何の生産性もない休日を繰り返していますが私は元気です。


今回は全般的に頭のおかしな感じの映画のラインナップだよー。

んーと、、主にDVDです。

面白かった順…といえど今回はちょっと比べにくい映画ばっかなので、

順番は気休め程度ね。


●天国の口、終りの楽園



↑ディエゴ・ルナたん!ディエゴ・ルナたん!

エリジウムの三つ編み系男子の人だよ!

おおむねガエル・ガルシア・ベルナルくんとセットで認識されるけど、

わたしはディエゴくん派だよ!かわいいよ!子犬系男子。


いきなりディエゴくんのエロいシーンから始まってびっくらこいたわけだが、

まあ、あれですよ、もう、全般的に男子2人がね、性欲を持て余しすぎですよw

男の子2人+年上の人妻っていう3人のロードムービーですが、

もうちょっとあれだな…人妻が美人だといいんだけどな…。

いや、独特の雰囲気はあるんですけども。

あとぜーんぜん違うけど、ちょっと話が僕星とかぶってるよ。


ロードムービー好きとしては「ああ正しいロードムービーだなあ。」と楽しく見たけど、

(出かけて、何かを失って、何かを得て、帰ってくるという意味で)

この映画の感想で『終止気持ちが悪い』という感想を書いている方を見かけて、

ほほう〜と思ったのも印象深い映画。わからなくは、ない。

生々しいんだよね。メキシコらしいというか、生と性と死の境界の近さ。




●処刑人/処刑人Ⅱ



兄弟萌えの人が馬鹿かわいい兄弟を愛でるには最高のバカ映画。

冷静に考えるとあれだ、「月に代わってお仕置きよ!」的正義の危うい話を

完全に確信犯でまとめあげてる。という意味では天才的。

まあ、これは人気が出るよねっていうノリとキャスティング。

初めてまともにノーマン・リーダスを見たけど、兄ちゃん共々、ありゃカワイイな!

いちいち服がお揃いとか、対の刺青とか、喧嘩オチとかもう、間違いのない狙いっぷり。

公式で天使扱いだけど、あってるわ、あれ、天使だわ。納得。

あと、ウィレム・デフォーの女装ね…。誰得…。いやおもろいけど。

あれだけでも女装好きとしては見る価値あるけど…。




●シチリアの裏通り



東京国際映画祭にて鑑賞〜。

映画祭はいいよね、独特で。お祭りだし。

シチリアLoverとしては気になるところと思って見に行ったけど、

ミニシアター系のこじんまりとした良品映画でした。

女の映画。そしてほとんど喋らない(ていうか最後の最後くらいしか台詞ないんじゃ?)

ばあさん(写真右)の人生の凄み。

いかにもシチリア、いかにもイタリアで生きる女。が見られる映画。

映画祭なのでQ&Aで、ばあさんの方の役の女優さんも拝見しましたが

実物は全然キュートでお美しかった。役者はすごい。


●ローズインタイドランド



↑このビジュアルかわいいね。

しかし内容は、『どうしようこれ、頭のおかしい人しか出てこない…』

っていう映画でーす!そしてひたすらに逞しいローズ。(主人公の女の子)

でもね、わかるよ。少女っていうのは逞しいものよね。

むしろこの映画で筆頭に頭がおかしいのがローズであって、

だけどその頭のおかしな逞しさ(&無自覚な色気)こそが少女だというのは、

元少女(ごめん図々しい…)としてはすごく良くわかる。

だからぜーんぜん悲劇的じゃなく、ひたすらに

シュールでサイケな世界が繰り広げられてて、面白い。


「パンズラビリンス」とどうしても比べちゃうけど

ローズの逞しさとオフェリアの逞しさの根っこは同じに思える。

ただずっと、あっちのほうが悲劇的なんだけどね。

周りの大人も向こうの方が悲劇的。

そういう意味でやっぱり「パンズラビリンス」の方が好きなんですけれども。




●コララインとボタンの魔女



これ、評判がいいんだよね。

私が割と信頼しているレビュアーの方たちに評価が高くて、うん。

…ごめん、私そんなんでもなかった。

こういうアニメ系のは好みもどうしてもあるからなあ。

ちょっと毒気があるっていうのはすごくすごく好きなんだけど、

ごめん、ちょっとこれはそんなに好きじゃなかった。なんでかなあ。

なんかちょっと全体にかわいさが足りないのか…私には。

ところどころ好きな造形はあるんだけども。魔女の手とか、人形とか。

オープニングの魔女が人形つくるところとかすごくいいと思ったんだけどな…。

あ、でもこれは完全に好き嫌いの話なので、好きな人はすごく好きだと思います。

↓に貼った人形とかかわいいんだけども!



10月 31 2013

「僕が星になる前に」を見たよ

脱・耽溺シリーズ。

いや、色々みてはいるんだけども、なんか羅列していったら

この映画の感想がやけに長かったので久々の単独タイトルですよー。



なぜかスーパードマイナーな映画を取り上げますが、(ドマイナー…だよね?)

ベネさんことカンバーバッジ君がね、主演だと聞いて。

ややネタバレ。




男4人で旅に出るぜ。一人は死にかけ(ベネさん)だけど!って言う映画。

しかし映画っていうか、なんでもそうだけど

こういうものはみる方のコンディションに左右されるからなあ。

面白いかどうかといわれると微妙ではあるんだと思うのだけど、

美しい映画ではあると思います。

イギリスの自然ってマジビジュアルとして最高だな。


とにかくまあ、ネタ(結末)としてはうん、そうだよね。って言う話で

私的にはこれ、ハッピーエンドちゃうの?とも思うので、

それはまあどうでも(どうでも?)いいんだけど、

なんかもう、男4人でえっちらおっちらの旅路の過程がすごくねえ…良かったのですよ。

私は腐ってはいないので、そういう意味で…ということでは全然ないんですけど

いい歳した男たち(=それなりに悩みとか色々ある)が互いをさらけ出す、

てか、一人が死にかけてるもんだから否応無しにさらけ出されちゃったりして、

なおかつ基本的に男子校ノリ的なバカさがやっぱりあってっていうのが

なんかこう、たまらんですよ。ロードムービーはやっぱり好き。


あの、結末っていうかメインのストーリーが

どうでもいいっていうのは語弊があるけれど。

人生には色々な苦しみやままならないことがあるけど、

『死』のそれって、あの、リミットがあるでしょ?これも考え方だと思うけど。

苦痛の単位というか、総量というか、大きさはさておいても、

終わり(リミット)が見えている苦痛と、

いつ終わるのかわからない、どうしたらいいのかさっぱりわからない苦痛とがあるとしたら、

これを見たときの私は後者の方により感じるものがあったんだと思うのね。

あと多分私は、もともと『人が死ぬこと』に対する感受性というか感応性が低いので。

もちろん、実際に自分の身の回りの人が死ぬことに対していっているんじゃないですよ。

物語の中の『死』に対する感応性ね。


で、当たり前なんだけど死にかけているベネさん以外の3人それぞれに、

そういう苦悩というか、苦痛みたいのがあって、ままならなくて、

でもかたや、なにしろベネさんは死にかけてるもんだから、

「僕は死にたくないのに、お前ら、糞みたいな人生送りやがって」

的なことを言ってしまったりもするわけ。

で、喧嘩になったり、逃げたり、暴れたりまあいろいろするんだけど、

そのあたりでいちいちなぜか泣く私。

人が泣くところで泣かず誰も泣いてなさそうなところで泣く私。

(そんなことないのかな、よくわからない。映画館暗いし。

でもとりあえず両隣のお嬢さんたちとは違うところで泣いてて、恥ずかしかった。)

その意味でも、主演は確かにベネさんなんだろうけど、

他の3人を演じた人たちが良かったよー。

特にマイルズね。死に対する忌避の感情とか薄暗く、色っぽい。


あと、死にかけてるもんだから終止ベネさんが姫ポジションである。

ペールグレーのお美しい瞳をフルに活かした安心の安定感ですが、

やっぱりベネさんの演じるキャラクターだと

シャーロックを超えるものにはなかなかお目にかかれないですね…。

次点はギラムさん@裏切りのサーカス。


あと地味に気になるのが、暑いのか寒いのか、冬なのか夏なのかが

さっぱりわからないっていうところですね!

めっちゃ厚着してる割には平然と泳いでるし。

イングランド、謎の大地である。