3月 1 2011

南極料理人をみたよ

ついに2月はエントリが一つもないという、ていたらking。

おかしいな、年初の予定では今頃はワイハかどっかで脳みそ溶かしてる予定だったのに。

寒かったり暖かかったりする四季という名のカオスの国で

あいかわらず右往左往しています。(主に仕事で)


さて、今日は、ある意味こちらも季節のない国の話。これ。

南極料理人

…最近堺雅人氏ばっかみてる気がする。まあいいけど。

実は私の母の友人がリアル南極料理人で、

(普段は山小屋やってる。調理師免許はある。)

単純に題材として興味があったってのがみた理由だよ!


まあ、なんというか、地味な映画であるw

登場人物が少ない。そして、むさ苦しい。そういうの嫌いじゃないけど!

おっさんの群れの中で、大学生の子(高良健吾くん)だけが相対的に小ぎれい。

若いってすごい。

しかしこのおっさんたちが非常に、ええと、子供っぽい。

我が侭で、お馬鹿。愛らしい。愛らしい?

まああれだよね、かっこつける相手もいないしね。

そんな中で粛々と毎日ご飯を作る堺雅人。お母さんである。

おいしいご飯を食べる→幸せっていう、

非常にプリミティブなことが黙々と描かれている。

おっさんたちがそろってご飯を食べてるシーンというのがなぜかユーモラス。

で、ちょっとなんか、哀しい。


ユーモラスで、ちょっと哀しい(哀しいっていうか、なんていうか)トーンていうのは

全編共通していて、ウイルスも住めない最果ての厳寒の地で、

結構ひょうひょうと生きる人、割と追いつめられる人、いろいろいるのだけど、

それもまたなんか、ユーモラスで哀しい。


とにかく堺雅人はお母さん。そういう映画でした。


そういやちょっぴり欲を出してAmazonのアフィリエイトやってみるよ!

人生初アフィリエイト。仕組みがよくわかっていないけど!


南極料理人 [DVD]


12月 14 2010

「第9地区」と「ゴールデンスランバー」

あと17日で2010年が終わりとか、なんの冗談かと小一時間。

どーも。うっかりするとすぐ一月更新が空いてしまいます。

小学生の頃の一日の長さって凄まじかったというのに、何なんだ一体。

このように、最近口を開くと、この手の『いかに時が経つのが速いか』と言う話題に

終始しちゃうのはいろいろ末期症状だと思います。

なるべく意識しないように日々、唇を噛み締めてがんばってみてるんだけど!


てなわけで、これもずいぶん見てから日が経っちゃったので、

ややおぼろげな脳内から引きずりだして書いてみますよ。

第9地区

んーとねえ、こんなに出てくる人々が誰も好きになれない映画は珍しいねw

王道の主役を好むことはない私でも、映画を見りゃ、脇役の中で一人や二人は

「おお、このひと好き。」と言うキャラがいるものだけど、これ、いない。すごい。

…あえていうなら子エビかな。あの子はちょっと好き。エビでも子供は可愛いのだ。

主人公がねえ、まあ悪い人じゃないんだけど、なんか表裏がありそうなタイプでちょっとヒクのね。

冒頭のお役所仕事の部分とか。あの微妙ないやらしさ、役者さんうまいと思う。

で、ほかの人間側もあんまりろくなの出て来ないし、

エビさん側の『クリストファー・ジョーンズ』(なんだよその名前w)くんが

まあ、知性的ではあるんだが、所詮エビっこだし的な部分もあるのね。

その他のエビくんたちはあまり仲良くなれそうもないし。

とにかく、みんなやな感じなのに、全体的には結構面白いという変な映画。


あと思ってたより汁っぽかった。グロす。いや、好きだけど。

首とんで、血がびしゃーみたいな。それをあえてのロングショットみたいな。

グロさや、キャラクターの描き方みてると、

わざと不快感を与えたいんだろうなと思ったけどどうなんだろうか。

もう全体的にこの世界クソみたいです。っていう感じなのに、

最後の最後はエビになっちゃった主人公がフィアンセのためにスラムのゴミくずで花をつくるっていう

なんだその、切なげなショットは!という終わりで、それもまたちょっと笑った(おい)

えー、全体としてはアリですw。B級ですけど!

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10月 26 2010

普遍的な人間のカタチ「悪人」

やべえ、ちょっとお仕事落ち着きましたー(はーと)なんて

言ってたのにもう一月たってる!

何の記事もあげないまま10月が終わってまう!

まあ、落ち着いたと思ったのは一瞬の幻だったんですけど…。

いえ、ありがたい事ですけれど。


そんな合間を縫って今月読んだのはこれ。

悪人文庫

こーんなに地味な装幀(左)が妻夫木くんのせいでこんなこと(右)になってたんで

思わず購入しちゃったんだぜ。


映画化されたのねーと思って、原作を読む場合って映画を見てなくとも

どうしてもキャストが絵になってしまうのだけれど、まあ、これもしかり。

妻夫木君かあ、と思って読みはじめた最初のうちはなんか違うかね?とも思ったけど

(私の中で妻夫木君はやっぱり清潔でまっすぐな都会的な男の子のイメージだからだろうか)

顔はいいけどマジメで話が面白くなくて女性の扱いはうまくないけど床はうまい肉体労働者とか、

だんだん、これ、妻夫木君でもいいかも!と興奮して来たという…。

最初は正直あれだ、山田君のイメージだった。山田 孝之君。なんでだ。白夜行のせいか。


というわけで、まっさらな状態で読んだ訳ではないので感想にしづらいけれど、

これ、読み終わったあとに、「ん、こういうの、どっかで読んだ。」って思ったのよね。

思ったきり、それが何だったかさっぱり思い出せないんだけれど、

ストーリーがというより、全体の雰囲気がすごくどこかで読んだ何かに似ている。

罪を犯した男と、女の逃避行と言う要素の強くなる後半は特に。

なんだろう。すごい気になるけど思い出せないままなのですよ。


誰が本当の悪人か。みたいな帯がかかっているけれど、まあそのとおり、皆が悪人。

特に私の大嫌いなタイプの悪人が増尾だけど、まあ、殺人者の妻夫木君(主人公)も、

被害者の軽さも、ばあちゃんの無知も、一緒に逃げる女の直情も、

被害者のお父さんの鬱屈も、それが「悪」かどうかはともかく「ネガティブ」ではある。

でも同時に、みんな「善」でもある。「善」ももってる。

言ってみれば当たり前の、普遍的な人間のカタチ。

そういう物語でした。


寂しさと愛のお話と言う見方はあるかもしれないけど、私はあまりそちら方面は心うたれず。

だって、寂しさに道を誤るのも、愛におぼれて道を誤るのも、

あまりに当たり前と言えば当たり前なテーマだからね。

あ、でも、この主人公を妻夫木君がやるのならちょっと映画見たいとは思った。

うまくできてたらすごく、興奮できる(その表現はどうかw)気がするのだけど!