12月 14 2010

「第9地区」と「ゴールデンスランバー」

あと17日で2010年が終わりとか、なんの冗談かと小一時間。

どーも。うっかりするとすぐ一月更新が空いてしまいます。

小学生の頃の一日の長さって凄まじかったというのに、何なんだ一体。

このように、最近口を開くと、この手の『いかに時が経つのが速いか』と言う話題に

終始しちゃうのはいろいろ末期症状だと思います。

なるべく意識しないように日々、唇を噛み締めてがんばってみてるんだけど!


てなわけで、これもずいぶん見てから日が経っちゃったので、

ややおぼろげな脳内から引きずりだして書いてみますよ。

第9地区

んーとねえ、こんなに出てくる人々が誰も好きになれない映画は珍しいねw

王道の主役を好むことはない私でも、映画を見りゃ、脇役の中で一人や二人は

「おお、このひと好き。」と言うキャラがいるものだけど、これ、いない。すごい。

…あえていうなら子エビかな。あの子はちょっと好き。エビでも子供は可愛いのだ。

主人公がねえ、まあ悪い人じゃないんだけど、なんか表裏がありそうなタイプでちょっとヒクのね。

冒頭のお役所仕事の部分とか。あの微妙ないやらしさ、役者さんうまいと思う。

で、ほかの人間側もあんまりろくなの出て来ないし、

エビさん側の『クリストファー・ジョーンズ』(なんだよその名前w)くんが

まあ、知性的ではあるんだが、所詮エビっこだし的な部分もあるのね。

その他のエビくんたちはあまり仲良くなれそうもないし。

とにかく、みんなやな感じなのに、全体的には結構面白いという変な映画。


あと思ってたより汁っぽかった。グロす。いや、好きだけど。

首とんで、血がびしゃーみたいな。それをあえてのロングショットみたいな。

グロさや、キャラクターの描き方みてると、

わざと不快感を与えたいんだろうなと思ったけどどうなんだろうか。

もう全体的にこの世界クソみたいです。っていう感じなのに、

最後の最後はエビになっちゃった主人公がフィアンセのためにスラムのゴミくずで花をつくるっていう

なんだその、切なげなショットは!という終わりで、それもまたちょっと笑った(おい)

えー、全体としてはアリですw。B級ですけど!

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11月 22 2010

完成されたバカ殿の形「のぼうの城」

寒い。こないだまで暑い暑い言ってたのに、寒い。

七分袖の出番がない。そして体調を崩す人続出。

書いてて思い出した。こないだ生まれて初めてぎっくり腰になりましたよ。

びっくりした。腰大事ね。


で、くの字で横たわったまま動けないもんだからこれを読んでた。

のぼうの城

本人は立てもしないというのに、合戦ものですよw

なんか日本史としての中央の歴史っていうの?そういうのは一応知っているのだけれど、

この物語の舞台となる埼玉方面とか、例えば私の田舎の諏訪の歴史とかといった

地方の歴史って縁のある人じゃないと知らないよね。

地方では知られている歴史上の人物とかけっこういるんだろうな。


この小説は時代小説なんだろうけど、出てくるキャラクターがなかなか個性的でよい。

三国志みたいにきっちりキャラがある。武丈夫とか、若武者とか、いいわー。姫もいいキャラw

で、主人公が「でくの坊」の略で「のぼう」様とか領民に呼ばれちゃってる領主様。

底が深いのか、別に何も考えてないだけなのか、賢いのかバカなのか、最後までわからない。

完成されたバカ殿のカタチをひとつ見た気がしますw

「この人は私がなんとかしてやらないといかん!」と人に思わせるタイプの人がいて

私も案外そういう人に懐かれると弱いところがあるので、こういう人の動かし方、わかる気がする。


たとえば、同じ城攻めでも「墨攻」(酒見賢一さんの)とはリーダーのタイプがもう全然違うw

面白かったです。

あ、映画化されるんだ。へー。。


6月 11 2010

犯罪者の家族という悲劇:
「楽園」と「告白」

おひさしぶりでございます。

ここ何日か年に幾度もない、お仕事週間でございました。

書こう書こうと思ってたブックレビューも、

もう内容をうっすら忘れかかってるよ!ヤバイ!

思い出しながら書いてみるテスト。


たまたま連続で読んだ、この2冊





宮部みゆき氏は何を読んでも面白い。驚きの安定感。

「楽園」は「模倣犯」の続編?というかシリーズぽいんだけど

お話は全然別なので、単独でも大丈夫。

で「告白」の方は本屋大賞→映画化と言う流れでしょうか。

松たか子さんはこの主人公はあってるかもしれない。

中島監督が好みそうなwなかなかファンキーなラスト。映画も見たいな。


あと、これ、どっちも家族から犯罪者が出ると言う悲劇が書かれてるなあと。

あ、もちろん、一面でだけど。それが主題ではないよ。特に「告白」の方は。

どちらも娘、あるいは息子が殺人を犯す。

親は、子供を殺す。あるいは殺そうと、する。

その心の流れは微妙に違うのだけれど、なんだか考えてしまうよね。


人を殺すことがどうしていけないの?っていうことを考えたときに、

死んだ人は戻らないからっていうのはもちろんあるけれど、

もっと大きいのは死んだ人、殺した人という当事者同士以外の周りの人々が

ものすごいダメージをうけるからだと思うのね。

人は必ず誰かと繋がっているから、死んだのが一人でも、

その一人は総数にしたらすごくたくさんの周りの人間との感情を抱えていて、

消えたら、それが全て理不尽に揺さぶられるから。

おきた犯罪それ自体とは、関係ない人間の人生が、どんどん狂う。

それは被害者側の関係者だけじゃなく加害者側の関係者も同じ。

だから殺人て一番罪が重いとされているんだなあってよくわかる。

なんで戦争時に殺人が罪にならないのかも、わかる。ような気がする。


どちらも、「殺されたもの」と「殺したもの」の物語でなく、その関係者の物語ですね。

「告白」は「殺したもの」の物語でもあるけど。

どちらも面白かったけど、「告白」はたしかにインパクトのある作品。

結果、徹底的に救いのない感じが、個人的にはわりと好みですw