3月 7 2011

シュルレアリスム展

忙しい忙しい言ってる人とかね、かっこわるいと思うのですよ。

徹夜とかね、しゃらくせえ。

だからさ、仕事ばっかしてると、腐るぜ?的な意味で、

自戒を込めつつ、時間を取ってふらふらと出かけてきたよ。

シュルレアリスム展

なにげに初の国立新美術館。広いのね。無駄に。


シュルレアリスム(シュールリアリズムって習った気もするが

これは読みの問題だなきっと。)って実は私大学のときに専攻の関係で

みっちりレポートを書かされたので、結構ちゃんと覚えてる。今でも。

なんだけど、かれこれ当時から約15年を経てこういうまとまった展示を見ると、

クラッシックだわーとか感じてしまうという。

現実ではない世界、宗教や物語を含む社会的な幻想ではない、『個人的な幻想』に

題材を求めたというのはたしか、概念としては結構新しいアートの運動なんだけど、

(この辺うろ覚えですよー)そういう世界の認知がいかに素早く浸透したかってことよね。


特にほら、日本とか妄想力は世界でかなりトップの国だしさ。

魔法少女まどか☆マギカ(いきなり何)の魔女の結界とか魔女の表現とか、

完全にシュルレアリスムの手法じゃんとか。

この種の題材は今では表現に欠かせないし、表現方法や媒体も増えた。

それもあって、今ではむしろクラシカルなテイストを感じる。

今となってはわりと形式化されたたぐいの幻想になっちゃってる感じ。

もちろん原点として、そこだったという意味での評価はあるけれど。


あとは、そうだねー、人間の脳は既存の認知に照らせない種類のものを

認知できないという特性があるらしく、それが人間の限界でもあるから、

「幻想」もね、やっぱり平たくいうと「組み合わせ」「文脈」の異常のレベルに

とどまらざるを得ない。そういうの、シュルレアリスムの作家たちも

創作している中で限界を感じたんじゃないのかな。

「見たこともない組み合わせ」や「見たことのない文脈」は提示することができても、

「見たことのないもの」はやっぱり「見ること」ができないものね。

だけど究極的にはそこを表現したかったんじゃないかなと、すごく感じた。

苦しかっただろうなと思ったりした。これは私の想像だから、知らないけどね!


あと久しぶりに「アンダルシアの犬」見たよ。懐い。

ダリ先生とかがでている不条理映画です。


んで美術館に行くと外せないのがカフェスペースとショップ。

地下のスーベニアショップ&カフェテリアにいそいそいってみる。

うむ、こちらはなかなか、外人に喜ばれそうなお土産とかある。

あと漫画もちょっとおいてある。

すれ違ったおしゃれ男子が「こぎれいなビレッジバンガード」と

言ってましたが、まあそんな感じでした。

カフェはあんまり。カフェは原美術館をしのぐところがいまだ見つからないなあ。

ここは、お茶なら1階のカフェの方がよさそう。

お昼だったからなんか食べれそうな地下の方にいってみたんだけど、

飯なら六本木だし外に出た方がいいね。

3階にレストランがあるらしいけどこちらは未見。

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3月 1 2011

南極料理人をみたよ

ついに2月はエントリが一つもないという、ていたらking。

おかしいな、年初の予定では今頃はワイハかどっかで脳みそ溶かしてる予定だったのに。

寒かったり暖かかったりする四季という名のカオスの国で

あいかわらず右往左往しています。(主に仕事で)


さて、今日は、ある意味こちらも季節のない国の話。これ。

南極料理人

…最近堺雅人氏ばっかみてる気がする。まあいいけど。

実は私の母の友人がリアル南極料理人で、

(普段は山小屋やってる。調理師免許はある。)

単純に題材として興味があったってのがみた理由だよ!


まあ、なんというか、地味な映画であるw

登場人物が少ない。そして、むさ苦しい。そういうの嫌いじゃないけど!

おっさんの群れの中で、大学生の子(高良健吾くん)だけが相対的に小ぎれい。

若いってすごい。

しかしこのおっさんたちが非常に、ええと、子供っぽい。

我が侭で、お馬鹿。愛らしい。愛らしい?

まああれだよね、かっこつける相手もいないしね。

そんな中で粛々と毎日ご飯を作る堺雅人。お母さんである。

おいしいご飯を食べる→幸せっていう、

非常にプリミティブなことが黙々と描かれている。

おっさんたちがそろってご飯を食べてるシーンというのがなぜかユーモラス。

で、ちょっとなんか、哀しい。


ユーモラスで、ちょっと哀しい(哀しいっていうか、なんていうか)トーンていうのは

全編共通していて、ウイルスも住めない最果ての厳寒の地で、

結構ひょうひょうと生きる人、割と追いつめられる人、いろいろいるのだけど、

それもまたなんか、ユーモラスで哀しい。


とにかく堺雅人はお母さん。そういう映画でした。


そういやちょっぴり欲を出してAmazonのアフィリエイトやってみるよ!

人生初アフィリエイト。仕組みがよくわかっていないけど!


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1月 24 2011

小谷元彦展「幽体の知覚」

年が明けてからというもの、ちまちまと忙しくしているのですが、

(ありがたや〜)ぼんやりしてたらまた会期が終わりそうなので

急いでいってきました。これ。

幽体の知覚

恥ずかしながら、小谷元彦氏の作品を見たのは初めてなのですが、

良かったです。…私のアートの好みって偏ってはっきりしているから

そのせいでまあわかりやすいと言えばわかりやすいのだけれど、考えてみれば

同時代の作家のつくるものがわかりやすいのは当たり前なのかもしれない。

鴻池朋子氏の展示もわかりやすくて良かったしなー。

ちなみに私は「脳科学」に興味を持つくらいの変態なので

基本的に身体性を感じさせるものが好きなのよね。社会性より身体性。

これは良い悪いじゃなく、単純な好みだけど。


「痛覚」「アウラ」「重力」あたりがキーワードっぽかったけど、

「幽体の知覚」っていう展示会の名前もいいセンス。


ピアニストが指を拡げるための実際の器具をアレンジしたバイオリンモチーフの器具

(作品名失念)なぞをよだれを垂らしそうな顔で見つめる私。

どんだけ身体変形欲求好きなんだと。


印象としては、グロテスクなものも多いのかもしれないけれど、

私はこういうのに全然戦慄しない、むしろ漲ってくる変態(二回目)なので無問題。

むしろちょっとど真ん中過ぎるというか、そつがなさすぎる感じもしたなあ。

なんていうの、変態の表現がど真ん中っていうの?(台無しなレビューになってきた)

なんかおしゃれなんだよね。泥臭くない。

とくに「SP2」シリーズ、「ホロウ」シリーズなんかは

わかりやすく美しかったです。白いし(そこ?)。


そういえばずっと思い悩んでいた森美術館の年間パス買ってみました。

5,250円。…まあそんなに悩むほどの値段じゃないわけだがw

年間4回通うともとが取れる計算。普通にそのくらい通ってる気がするので。

とか思っていたら次の狙っている展覧会が国立新美術館だという。…ちw。