4月 1 2014

映画耽溺(12)

あたたかくなりましたね。

映画耽溺期間続行中です。もう2015年まで引きずるようにがんばる…。

来年は公開予定映画が大変なことになっていますよ!みなさん!


で、今月の面白かった順!最近実話をもとにっていう映画多いですな。

あとゲイ関係映画が上にきて人種差別関係映画がわりと下に来るっていう傾向、

気づいたんだけど、多分個人的な好み。だって人種関係、クソ真面目なんだもん…。

参考にならなくてすみません。


●ダラスバイヤーズクラブ



どうしよう、マコノヒーちょっと好きになってきちゃったよ…。っていう映画。

マコノヒーさんはどの映画でも大抵終止「ンフーンフー」あるいは「ンフー?」って

言っていますが、こちらの映画でも言っています。

しかしマコノヒーさんとジャレッド姐さんが素晴らしいです。

どちらも儚げなんですよね。『死にそう』ってことのリアリティったら。

ジャレッド姐さんは肩と背中は完全に男だし、マコノヒーも不屈のガッツはあるんだけど。

お話も素晴らしいです。なんていうか偽善的になりすぎず

きれいになりすぎずのところを上手くやっているなあと思います。

マコノヒーの役は決して聖人でもなんでもないしね。

ジャレッド姐さんもダラしねえヤク中だし。

だがそこが良い。期待よりだいぶよかった一作。



●チョコレートドーナツ



こちらはがっつりゲイカップルのお話であるよー!試写にて鑑賞。

こちらのアラン姐さんも大変チャーミングですことよ。

始めはいささか偽善的すぎでは?というはじまりではあるんだけど、

でも見ていくうちになんか納得しちゃう不思議な説得力。

(こうして見ると私って要するに偽善的(に感じる)映画ってのが苦手なんですね。)

1970年代のお話なのでもちろん今よりかはゲイの偏見がヘビーなのはわかるのですが、

ゲイカップルのいわゆる養子権ていうの?親権ていうの?このへんとか、

結局本当の母親にはかなわない(法的に)とか、

このあたりの状況は今もあまり変わらないような気がするのですよね。

たくさんの人間を共存させるていうか交通整理のためには法律が必要で、

それは否定できないけれど、愛とかそういう目に見えないものを裁くのって難しいよねえ。

そして人は自分が見たいものしか見ない。いつでも。誰でも。



●Life!



ベン・スティラーといえばナイトミュージアムくらいしか知らんのですが、

Wikiったら結構いろんなのに出てた。

あー「メリーに首ったけ」ね、でてたね。そういえば。みたいな。

というわけで特に興味はないベン・スティラーですが、これはよかった。


ラテン系山男のコスプレ(妄想内)でてきた時、

初めて、「あれ?この人もしやイケメン?」って思ったけど

なんかね、元にもどるととたんに佇まいがダセエの(写真参照)。

もちろん役として、だけど。

でね、そんななんかパッとしなくて、仕事だって地味で、

新しく来た嫌なイケメン上司にはいびられるおっさんなんだけどね、

この人全然愚痴いわないんだよ。

いろんな逃避的な妄想はするけれど、でもそれも仕事に関してではなくて

恋に関してだったり、その嫌なやつに対してだったりするのね。

彼なりに仕事に誇りを持っているみたいな台詞だって出てくる。

誰もそれを評価していないようにみえるけど、だけどちゃんと誰かは評価しているんだよ。

それだけの映画。それだけで、ああ、仕事って悪くないねって思う映画。

多分主旨とは色々ずれてるけど、私にはそう感じられました。

あと旅に出たくなるね。旅好きの仕事好きには全力で進めたい。


しっかし、愛だ恋だっていう映画では鋼鉄の涙腺なのに、

こういう映画だとベタなラストでもほろっと来ちゃうって

女子としてどうなのよとは思ったよ…。正直な。



●アナと雪の女王



一部ではレリゴる。という動詞まで生み出したというヒット作らしいので

見てきたよ。ディズニー嫌いではないけど好きでもないからね。

あまり詳しくもないのでアレですが、ディズニーなのに一目惚れ全否定したのは

ちょっと笑いましたね。だんだんと現代的になっているんですねー。

同性愛に関してうんぬんて言うのはちょっと飛躍し過ぎかなと思いますが。

アナもエルサもかわいいですね。ヴィランなし。

私的にはエルサがヴィラン化してく展開の方が話としては好きですが、

ディズニーですしね。闇落ちは大好物ですけど!

しかしそのエルサのヴィラン化を止めたのは結果的にはハンスなんですよね。

そこらへんが非常にハンスのキャラクターの謎である。


大変絵がきれいなのと、音楽が素晴らしいのは確か。

私がフィギュアスケーターだったら来年のエキシビジョンはきっとレリゴーやるな。



●それでも夜は明ける



キャストが豪華ですことよ。写真はポール・ダノくん。

リトルミスサンシャインの喋らないお兄ちゃんです。

今回は2発ほどグーで殴りたい小物感漂う嫌なやつの役です。かわいい。

あとはファスベンダーがすんごい下衆いですし(褒めてる)

ベネがよくも悪くもとっても普通です(褒めてる)

おいしいところはぜんぶブラピがもってった。

そりゃねえよっていうくらい全部持ってった。

話の流れ的にもそりゃなかった。ありゃ唐突だった。


まーなんていうかね、真面目です。あと重い。そして長い。

そしてね、自由黒人と奴隷って何だよ、どう違うんだよ、結局。っていう話でした。

お前だけ助かってもさ…そりゃ、よかったけど、えー。っていう…、

いや実話らしいからしょうがないんだけど(世界は理不尽ですからね)

何だ、この理不尽感ていう。スッキリしない感?



あ!スッキリで思い出したけどそういやジャンゴね、こっちは面白かったよ!



こっちのスッキリ感はさすがのタランティーノちゃんですね。

あと悪役としてはファスベンダーはディカプリオと負けず劣らずの下衆さですが

いい役としてはクリストフ・ヴァルツさまのほうがブラピより100倍素敵である。

まあ、ぜんぜん真面目じゃないけど(たぶんタラちゃん的には真面目である)

こっちのほうが映画としては全然面白いです。

異論はみとめますけども。




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3月 6 2014

映画耽溺(11)

なにをかくそう今回で一番インパクトがあったのは

ナショナルシアターライブの「フランケンシュタイン」でしたけども。

あと「変態アニメーションナイト」。

どちらもいわゆる『映画』とはちょっとちがうけども、

東京ではいろんなもんが観られるので、素敵。


「フランケンシュタイン」は

ベネディクト・カンバーバッジくんとジョニー・リー・ミラーくんが

フランケンシュタイン博士と彼の創ったクリーチャーを交互に演じたっていう

ナショナルシアターでやった演劇。

ダニー・ボイル先生の監督?演出です。



いやーダブルキャストっておもしろいよね!

同じ役を同じ台詞でやるのに、全然違う。

全然違うキャラクターに見える。面白い。

人間てすごいなって思う。違うんだなって。個性ってこういうことだなって思う。

(私的にはベネさん=博士バージョンが好み。衣装が可愛すぎて死ねる…)

演劇にはやっぱり独特の面白さがあるよなー。面白い。

あの生々しさが苦手な人は多いだろうというのもわかるけど。

お話としては非常にシンプルなお話ではあるんだけど、他にも演出や台詞含め、

いろいろ面白いので語りたいことはいっぱいあるんだけど長くなるので割愛〜。


で、今回の面白かった順!

今回は、まあまあかなー。主観的なのは相変わらず。


●ホビット〜竜に奪われた王国〜



だからね、萌えはね、最上級の面白さなんだよー!

ていうわけでもはやこれが一般の方に面白いのかどうかはわたしには判別不能ですが、

ドワーフスキー、トールキンスキーにはたまらないものがあるのですよ!

あ、あと今回はエルフスキーにもいいんじゃないかな!レゴラスすげえよ。

あ、あとやっぱりファンタジースキーとかRPGスキーにもお勧めしたいなー。

あ、あと、ドラゴンスキーにもお勧めしたいな!(きりない)

これもさあ、語りだすとキリがないので涙をのんで、箇条書き!


・ビルボさんが戦いに目覚めた!画像の通り完全に人殺しの目になっています。

 もうビルボちゃんとか呼べないよ、ビルボ先輩だよ!

 マーティンの演技は今回も圧巻。よくも悪くも、マーティン。

・今回のヒロインはキーリ。さながら子犬。かわいいよ、かわいいけどさあ!

 私的にはタウリエルはいらない派。中途半端な恋なぞ過酷な冒険にはいらんよ!

 だいたいドワーフの恋(執着)は命がけなんだろ?

 そんなポエム的なものですむようなもんじゃないんだろ?!

 叶わなかったら死んじゃうくらいのもんじゃないの?

 伯父上を見ろよ!もううっすら病気じゃんか!アーケン石に恋するあまり!

 まあ違う意味でキーリも死にかけてるけどさ。

 とにかくそんな女々しいこと言ってたらお兄ちゃん(フィーリ)おこだよ!

・とはいえタウリエルはレゴラスを活かすためにいい役割ではある。

 レゴラスが指輪のときとだいぶいろんな意味で違っておもろい。

 ここから指輪までの60年のあいだに何があったのよ!って言うレベル。

・ドワーフのわちゃわちゃの安定感。

・トーリンに先導させちゃダメだー!何もなくても迷う王様だぞ!あいつ!

・樽のところ最高に楽しい。スプラッシュマウンテン。

・バルドさんの面倒見の良さに苦労性が垣間見える。三部の活躍期待。

・スマウグ(竜)かわいい!賢いのかアホなのかわからん。

 (飛び立つ直前一瞬うつる)後ろ姿とかめちゃかわいい!あれほしい!

・そしてまた、こんなところでおわりか…or2


あとドワーフひとりひとりについて語りたいけど、誰も求めてないと思うのでやめる。

いやー、ほんとになあー、これ第三部、私泣きすぎて死ぬよね、きっと。





●ラッシュ〜プライドと友情〜



いやーソーの時も思ったけど、クリヘムの身体厚いな!筋肉!

とそれはさておき、こちらはダニエル・ブリュールがニキ・ラウダに似すぎててびっくりした。


この二人は性格もスタイルも全然違って、ライバルなんだけど

けっして憎みあってはいないのね。挑発だってしあうし、言い合いもするけど

だけど二人きりでしゃべるシーンはほとんどない。最後くらい?

いつだってサーキットで、あるいはまわりに大勢の人のいる場所で、

二人は火花を散らしあって、まわりは二人の確執を思うし、

レーサーなんだから、互いに意識して死んでも負けたくない、

相手を叩きのめしてやりたいっておもうのは本物だけど、

だけど別に二人は憎みあってはいないのよ、やっぱりどこか認めあってもいる。

そういうのが私はすごく尊いと思ってしまうタイプなので、ぐっと来てしまうのです。

だって『自分とは違う。邪魔なときもある。でも憎めない。』って

すごくすごく大事な感情じゃない?人生において。



●大統領の執事の涙



なにげにキャストが豪華なのではないだろうか。

アラン・リックマンさまが出てきてびっくりしたよ。

相変わらずの素敵ヴォイスでした。

まあ、それはともかく、すごくこれ、題材面白いと思うんだよね、

より直接的に戦う方法を選ぶ息子との確執も含め。

キング牧師が「黒人メイドや執事は戦士である、無意識的であれ。

かれらは白人に黒人が信頼に足る人間であることを示した。」的な(うろおぼえ)

ことを言う場面があるけど、あれだよね、北風と太陽思い出すよ。

黒人の権利についての戦い方の対比という意味では、でもこれ物足りない。

でもって、じゃあ、単なる一人の男の話なのかって言うと

まあそりゃそうなんだけど、それもまたなんかちょっと薄いんだよね…。

あえて、政治的に無関心であろうとしたのか、

それとも本当に単純にどうでもよかったのかとか、ちょっとわかんない。

あ、でもあれです、オプラ・ウィンフリー、

役者としては初めて見たけどなかなか良かった。うん。



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2月 7 2014

映画耽溺(10)

まさかの10回目とか、何事か…。

の映画耽溺シリーズ。しぶとく続いております。

まあそのせいで美術館とか行ってないんですけれどもね!


面白かった順。実質順不同。ジャンル違いすぎて比べられん。

…毎回思うけど、『面白かった順』て主観とはいえ難しいよな!

だって大きく映画っていうくくりなだけで、

立ち位置も狙いも予算も面白さの種類も全く同じ土俵にないものを比べる訳だから。


●マイティ・ソー ザ・ダークワールド



…面白さには色々ある訳よ。それはよくわかるし、私はどの面白さも好きだけれど。

だがその中で一番衝動的なのは、萌えだ!残念ながら!

萌えのもたらす凄まじい激情とモチベーション!ブラボー!

というわけで、こちら、一言で感想をいうと「ロキちゃん!ハァ(* ´Д`)ハァ」です。

兄上にテンション高く絡みまくるロキちゃんのウザ可愛さ最高です。

(台無しの感想である…)


ロキの「本当の望み」は結局ずーっと良くわからなくて、おかんのいう通り、

自分でも自分の「本当の心」がわかっていないように見えるところが相変わらず不憫です。

愛と憎悪は入り交じるとわけの分からんものになって、

どんどん幸せからほど遠くなるよね!

そうは言っても単純に兄上とロキちゃんの共闘とか見るだけで楽しいのですが。

あとはねえ、ヘイムダルが素敵。それとファンドラルも素敵。

兄上も今回ちょっぴり前回より威厳が出てきたかも。

相変わらずでかい犬っぽいけど。

もう突っ込みだすとキリがないストーリー展開ではあるんですけど、

いいんだよ、こまけえことは!っていう勢いがあります。

いろんな方の感想を見ると1の方が良かった派とこっちのほうが良かった派が

パッキリ別れてるのも面白いですね。



●MUD



いや、これ、よかった。予備知識無しで見に行ったけど、よかった。

まず、マシュー・マコノヒーを初めて素敵と思った。汚いけど。

なんだろ、マジック・マイクの時も、こいつやべえって思ったけど、

今回は素敵な方向にヤバかった。

あと、主役の男の子とその友達の男の子が大変よい。

アメリカの田舎にいそうな、素敵な男の子たち。

主役の男の子、可愛い顔してんのに、目つきが悪くてよろしい。

それと、お父さんもいいし、叔父さんもいいし、謎の隣人のじいさんもいい。

なんていうかな、男の人に対して「バカだなあ〜」って思う一方で

そのバカなところを愛おしいと思うっていう感じ。そしてそれは年齢を問わない。

全ての男たちの、愛と憧憬に関するお話。





●アメリカン・ハッスル



でこっちは女どもが素晴らしかった。

そして気づいたことがある。私、どうも女同士のキャットファイトが好きだね?

で、こちらのエイミー・アダムスとジャニファー・ローレンスのキャットファイト、

私の中で3本の指に入るキャットファイトです。…キス!

女どもはまあ、「愛して!」「私を愛して!」「いいからとにかく愛して!」

「本当の愛が欲しいのよ!」っていう主張が双方すごくて顎が外れるレベル。

あそこまで欲望(ていうか寂しさっていうか)剥き出しってすごいなあ。。

時代性かしら。戦うとしたら勝てる気がしない。

なにはともあれ、ジェニファー・ローレンスが最高であった。

今まで、ニコラス・ホルトくんの彼女でしょ?くらいしか思ってなかった、ごめん。

なんだろう、頭がおかしいのとは違う、でも情緒が安定してなくて面倒でヤベえっていう、

でもすごく魅力的な女だった。映画的に。


あと女どもが糞ゴージャスなのに、男どもがみんなもっさりしていて、

それもなんかすごいよ。

クリスチャン・ベイルのハゲデブ。

ブラッドレイ・クーパーのアフロ。

ジェレミー・レナーのリーゼント。



●ミスティック・アイズ



ベネさんはお目目も素敵ですが、実はお口が好きです。むにゅっとしてる。

さてこちら、…暗い!

話は実はそんなに表面的にはドラマティックなことおこらないのにだな、

もうずーっと、なんだ?カメラワークか?音楽か?ロケーションか?

わからんけどずーっと暗いよ!暗いっていうか…不穏。

ベネさんはもう、すごく、すごく、抑制され(し)ている。

愛のためなの?わからないけどやべえっていうくらい常に抑制されていて、

しまいにゃ、え、そこまで抑制しちゃうの!?無理じゃね?

え?大丈夫なん?てか、ドMなの?っていうところまで抑制したまま終わる。

あまりにも不自然に抑制されてて、そのテンションが張りつめすぎてて不穏なのね。

最後までそのままだしな!エンドレス不穏。

その意味ではうまくできてる。ていうかうまく空気が伝わってくる。

ストーリー以外のところで。終止息苦しい。



●アイムソーエキサイテッド



んで、こちらは、お前らもっと抑制しろよ!っていう映画…。

出てくるのがヘンなのしかいないのはアルモドバルの常だからいいんだけど、

アルモドバル恒例のおかしな顔があんまりいなかった!

強いていえば、ファハス(写真手前)くんがおもろい顔だけど、ヘンってほどじゃないなー。

っていうのがちょっと物足りない。(アルモドバルに求めるものがおかしい私)

あと、ウジョア(写真奥)くんがかわいいです。ゲイですけど。

ていうかこの写真の3人みんなゲイですけど!

まあこれ、今気づいたけどゲイムービーだな…。

ゲイムービーらしいセンスの良さと下世話さとハチャメチャさ。

要するにお前らはもっと抑制しろよ!(2度目)っていうのが感想です。



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